56.変化
「はぁ……はぁ♡……」
ベッドの上で、息を切らしながら喘いでいるエナ。そんなエナを見てもう一度襲おうか迷う絵里。
そして……
「やっと終わったニャー」
エナと絵里を引き離し、絵里を後ろから抱き締めているマーラに、寝ているネヒィア。
そんな四人がいる場所は、ベッドぐらいしか目立ったものがない少し大きな部屋。
もっと言えば、窓の外には街が広がっておりどこか見た事がある景色。
絵里はそんな景色を見て、
「ねぇ、ここってそう言えばどこなの?」
起きた時から気にはなっていた疑問を口にした。
それにマーラが首をかしげながら、驚きが少し混じった声色で、
「分かってなかったのかニャ?……絵里ちゃんは鈍感ニャ。ここは……」
「王国リーヤ。マーラの国じゃ」
マーラの説明をほぼ初っ端から遮った声は、さらに続けて言う。
「それとここは、マーラの城じゃ」
そんな説明を終えると同時に、魔法陣が急に空中に現れ輝き出す。それを見て絵里は、
「……もしかして、ハク?」
そう言葉を零す。やがて、白い魔法陣から案の定ハクが出てきて
「そうじゃ、絵里。それと……悪かった。色々と騙していて」
「ん?別に全然いいけど……なんか少し変わったね、ハク。髪型とか」
絵里は少し笑みを浮かべながら、来てー、とハクに手招きする。それを見て、ハクは魔法陣から抜け出すと絵里に近付き、
「なんじゃ?」
と、疑問の声をあげる。それに絵里は、
「手、握ってハク」
「手を?えーと、これでいいか?」
ハクに手を差し出し、ハクはそれを握る。
絵里はハクの手の感触を感じて、ニッコリ笑うと、手を思いっきり引っ張って、ハクを抱く。
ハクは一瞬、何が起きたのか分からずフリーズするが……
「な、なんじゃ?何故、急にこんな、は、離すのじゃ」
絵里抱かれたと理解して、騒ぎ出す。ついでに
「絵里ちゃんは、すぐにこれニャ……離すのニャ」
マーラも騒ぎ、今度は絵里からハクを離そうとする。
だが、そんな事気にせず絵里はハクの全身をこねくり回して、ハクの体をビクビクと跳ねさせる。
でも……唐突に絵里は手を止めて
「やっぱり、なんかハク変わったね?何かあったの?」
絵里が少しだけ心配しながら、ハクに問う。
そんな心配にハクは、
「変わったと言えば……変わった、かの?まあ、気にするな」
そう笑顔を浮かべて、言うがマーラが
「絵里ちゃん。あの悪魔ずっと神獣二匹と絵里ちゃんの頬っぺ舐めてたニャ」
「えっ?」
「ついでに、銀髪の方の神獣には、跨ってずっーともじもじしてたニャ」
「な、な……そんな……事」
「……ハクって、変態?」
「ち、違う。そ、それは我じゃなくて……」
絵里の言葉に挙動不審で言葉を返すハク。そんなハクに静かにしていたエナが、
「ハク……それは別に悪いことじゃないわ。みんなそれぐらいやるわよ」
「や、やめてくれ!わ、我は、我はそんな事……」
「逃げちゃダメだよ?」
ハクが焦りながら逃げようとするが、絵里に抱かれているので逃げれない。
絵里の腕の中でじたばたと暴れるハク。そんなハクに絵里は耳元で甘い声を出す。
「ハク。もう、そこまでしたなら、あとは何やっても変わらないよ」
そこで一旦言葉を区切って、絵里はハクの両頬を持つとネヒィアの方にハクを無理やり向けさせ
「ハクって、ネヒィアの事好きでしょ?それなら、勝負しようよ。ネヒィアをどっちが先に取れるか、ね?」
そんな事を絵里は言って、心の中で思う。
ジャンルが寝取りの百合ってなんで少ないんだろ、と。
それと、ハクってネヒィアの事がどれぐらい好きなのか、と。
遊びすぎてますね。許してください。
てか、ハクを抱くハクにハグ、めっちゃ韻踏んでますよね本文にないけど……あっ、ダメ?そうですよねー、本文にいつか入れよ。
面白い、続きが読みたい、そう思った方ぜひブックマークそれと、
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