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32.料理

 

「主様、主様♡」


「どうしたの?ネヒィア」


「主様、主様♡」


「な、何?ネヒィア?」


 制服を着て、少し息を荒らげ座っていた絵里に向かって、甘えるように言葉を発するネヒィア。


 そんなネヒィアに絵里は、戸惑いながらも返事をするが……


 ネヒィアは相変わらずニコニコして、


「お姉ちゃんは料理が得意なんだけど……主様は料理する?」


「えっ、料理?んー、するにはする、かな。簡単なものなら作れるけど……どうしたの、さっきから急に?」


 ネヒィアの不思議な質問に絵里は答えながらも、首を傾げる。


 先程3人で一通りイチャイチャして、絵里はネヒィアから逃げ、自分で制服を作り着た。


 エナ、ネヒィアもそれぞれ制服の上着だけ、半袖のブラウスだけを着てエナが今、魔法で料理を作ってくれているそんな状況なのだが……ネヒィアが急におかしくなった。


 何故かさっきからずっとニコニコ笑顔を浮かべ、絵里に話かけて来るのだ。


 そんなネヒィアに絵里は、不審に思いながらも目を覗き込み、質問を返す。


「まあ、それよりも、ネヒィアは作れるの料理?」


 絵里が少し微笑み言った言葉をだが、答えたのはネヒィアではなく、


「ネヒィアは料理、上手いわ。けど……」


「私は料理が下手。今まで1度も美味しいものが作れた事がない。お姉ちゃんと主様の方がよっぽど、上手」


「そう思ってるみたい。もう少し自信を持てばいいのに。まあ、それは置いといて絵里ちゃん。料理出来たわよ!」


 そう言ってエナは、魔法で浮かしていた食材やらなんやらで作った料理をどこから出したのか、お皿に分けて出してくれた。


 そして、


「食べましょ。ネヒィア、絵里ちゃん」


 この話題は終わりと言わんばかりにエナは言って、手を合わせた。それを絵里達も真似して


「いただきます」


「「いただきます」」


 合掌をして食べ始めた。


 エナが作ってくれた物は、何かのお肉を焼き味をつけたもの。それと、切った何かの果物と何かの飲み物。それぞれお皿、コップに分けられ盛り付けられていた。


 まあこの世界に来て、日数がほぼ経ってない絵里の朝ごはんの表現全てに何かの、が付く事は気にしないでもらい……


 絵里はふと、あれ?私いつ、喉が乾いてお腹が減ったっけ?そんな事を思い、あれ?これ、もしかして……


 という絵里の思考を、エナのとても不安そうな声が遮った。


「絵里ちゃん。好きじゃないものでも入ってた?」


「えっ?いや、私ってもしかして、食べ物とか飲み物とかいらないの?」


 絵里は一瞬驚きエナを見て、少し言葉に詰まって返事をしたのがいけなかったのかエナは、


「も、もしかして食べれないほど不味かった?え、絵里ちゃん今すぐ作り直すから……」


 エナが本当に焦ったように絵里に言葉を発して立ち上がった。それにネヒィアが


「主様は時々、本当に勘違いさせる事を言うよね?主様は神より上なんだから、飲み食いしなくていいの。それが聞きたかったんでしょ?だから、お姉ちゃん大丈夫」


 珍しく少し怒った様な声色で、絵里の質問とエナの勘違いを解く。そしてネヒィアは……


 ――主様。あんまりお姉ちゃんを悲しませたらダメだよ?大変なんだから……慰めるの。けどその役目も今日で終わりかもしれないから……泣かせたら怒るよ?――


 口を開かず絵里にそう言って微笑んだ。

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