201.大丈夫
洞窟の外へと出ると、消えかけているエナとネヒィアが仰向けになって寝かされ、カイメイとハクのそれぞれの半身、そして、
「オセラ!」
水色の人ことオセラの五人が、私とノテーファを待っており、ノテーファはオセラを見るなり声を出し、
「どこに行っていたの?」
少し怒ったようなでも安心したような声で聞くと、
「少々野暮用がありまして。申し訳ございません」
頭を下げてオセラはノテーファに謝った。そんなオセラの態度を見て、何か言いかけていた言葉を引っ込めて、私の方をちらっと見ると、話を後にしてくれる。
「事情は後で聞くわ。それよりも……」
「うん。ノテーファ……手を前に」
私が頷き手を出すと、ノテーファも同じ様にしてくれる。そして、私は魔力を極限まで練って水が燃えているような、空っぽの魂を二つ創る。
私は、エナとネヒィアの記憶が詰まった魂、なんて大層な物は生まれた時からエナとネヒィアを知らなければ、創る事が出来ないってそう思ってきた。
でも、カイメイが記憶を本に閉じ込めたてくれたことで、空っぽの魂を創れば良くなって……それなら私は創れる。
「【『願魂創々』】エナの魂を受け取って」
空っぽの魂が二つ出来、ノテーファに一つを渡して、まず銀色の本を開くと私の持っている魂に触れさす。
すると、銀色の本は燃えていき、私の持っている魂が銀色に。
続いてノテーファが持っている魂には金色の本を触れさせ、魂を金色に。
「よし。ノテーファ、同時に押し込もう」
「分かったわ」
「いっせーので!」
私とノテーファはしゃがんでから、金色の魂はエナに、銀色の魂はネヒィアに、同時に押し込む。
瞬間、辺りに金と銀の物凄い量の魔力が渦巻き、消えかけていたエナとネヒィアが息を吹き返すように、もとに戻っていく。
そして……
「あ……主様?」
「絵里……ちゃん?」
二人は目を覚まし私を不思議そうに見てきて、私は泣きながら二人を抱きしめる。
「おかえり……エナ、ネヒィア」
急に泣いた私に驚きながらも、なんとなく状況が分かった二人は、私をぎゅっと抱きしめてくれ、
「ありがとう、主様」
「大好きよ、絵里ちゃん」
エナもネヒィアも私と同じぐらいに泣きながら、私を撫でてくれ、それを見た悪魔たちが、
「絵里ちゃん……良かった」
「本当に、良かったですね」
いきなり抱きついてきて、
「あ、あの、私も」
「なっ、皆行くのか?わ、分かったぞ……」
皆でしばらくぎゅっと抱きしめ合い、泣いたり笑ったりそんな時間が続き、
「そうだ。エナとネヒィアに、見せたい物があるの。ネヒィアの記憶を見た時ね、モネクのお墓を桜でいっぱいにするって、言ってたから……『桜笑』」
しばらく抱き合ったあと、みんな離れたので私はネヒィアにそう言ってから、洞窟の中にある桜の枝を思いっ切り魔法で成長させる。
「綺麗……すごい、主様!」
「絵里ちゃん、流石ね」
桜は洞窟を飲み込んで成長し、満開の桜を咲かせた。
それから、桜を感動したように見るネヒィアに、
「ネヒィア、モネクのお墓まで行こうよ」
そんな提案をしてみると、
「えっ?……うん!行こう!」
一瞬驚きすごく嬉しそうな顔で頷いてくれたので、私も笑って、
「ずっと一緒にいようね。エナ、ネヒィア、皆」
私は一人一人に視線をやってから、桜の花びらが舞う中で、私の言葉に喜ぶ可愛いネヒィアと一緒に立ち上がる。
「ねぇ、ネヒィア……んっ♡」
「んっ♡」
それから私は、ネヒィアの唇に優しくキスをした。
まず最初に、ブックマークをしてくれた方、評価ポイントを入れてくれた方、いいね!をしてくれた方、そして、この小説を読んでくれた方、心の底から、ありがとうございます!
それと、完結ではありますが、まだ続きを書きたいなと思っています。
なので、復活すると思います。まあ、夏ぐらいになると思いますけど……
一回全部読み返して改稿して、それから続きを書ければな、と。だから、あまり悲しまないで下さいね。
それに作者は他の百合小説も書いていますから、暇ならそちらを読んで頂ければ幸いです。
二年と二ヶ月と三日。長いようで短かったです。ちょくちょく展開に困ったり、悩んだりしましたが、エッチな絡みをいっぱい書けて楽しかったです。
ではでは、またお会いしましょう!ありがとうございました!
面白い、続きが読みたい、そう思った方はぜひブックマーク!それと、
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よろしくお願いします。




