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149.結合

 ネヒィアの言葉に一瞬だけ間を置くセキウ。ちらっとハクに視線をやってから、


「……ハクと私はもう、ずっと一緒よ。だから、無理ね」


 ネヒィアの瞳を真っ直ぐに見つめて、答えを告げる。


 何があったのかは分からないけれど、結構本気らしい。愛ってすごい。でも……ハクと会えなくなるのは寂しいな。


 絵里がネヒィアとセキウを交互に見ていると、エナが手を握ってくる。温かくて、優しい手。


 絵里はエナの手を握り返して、優しく笑うと振り返って小さな声で問いかける。


「どうしたの?」


 そんな絵里の言葉に、エナもまた小さな声で、言葉を返す。


「ハクは傍にいて欲しいわ。どうにかならないのかしら?」


 どうにか……ね。ハクとセキウはずっと一緒らしいしから、流石に引き剥がせない。それなら……


「私達と一緒に来ない?」


 絵里よりも先にネヒィアがセキウに問う。


 セキウは別にその言葉に嫌そうな表情は浮かべない。けれど、


「断るわ」


「理由は?」


「行く意味が無いからよ。私はこれと言って、何かやる事がある訳でもないの。だからよ」


 きっぱりとしたセキウの答えに、ネヒィアはまた黙る。ネヒィアもまだやる気らしい。ハクを争ってここまでするなんて……ハクって意外とモテてるって事なのかな?


「それなら、ハクが私達に付いて行きたいって言ったらどうする?」


「ハクの言う通りにするわ」


「そう。それならまた二日後に来るから、その時どうしたいかまた聞くよ。じゃーね」


 即答だったセキウに、ネヒィアは少し笑みを浮かべながらそう言うと、手を振って部屋から出ようと扉へと歩き出す。


 それに、私とエナは戸惑いながらもネヒィアの後ろを付いて行く。


 そしてそのまま、ネヒィアと一緒にセキウの家を出た。エナは私の手を握ったままネヒィアに、か弱いけれど確信がこもった声で聞く。


「連れて行けるのね?」


「うん。大丈夫だよ、お姉ちゃん。今日はゆっくり休もう」


 ネヒィアの言葉に明らかにエナは安心して、三人で宿屋へと帰る。その途中、絵里は気になってネヒィアに聞く。


「どうするの?」


 するとネヒィアは楽しそうに、言葉を返す。


「カイメイに手伝って貰うだけだよ。それと、カイメイもついでに一緒に来るよ」


 それならカイメイと仲良くなれるかも?嬉しいな。でも、どうやって?


 絵里のそんな心の声を見透かすように、ネヒィアは、しっと口に指を当てて言う。


「主様、それは内緒……お姉ちゃんも」


「……いじわる」


 エナがそう可愛く呟く。それに絵里はドキッとして、絵里はエナの手を引きながら言う。


「宿屋まで競走ね!」

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