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143.甘すぎ

 

「はぁー♡……はぁー♡……」


 絵里とエナが荒い息を繰り返し、体を時々震わせる中、ネヒィアは目を開けて、


「主様、おはよ」


 絵里の頬を撫でながら、優しく言う。


「お、おはよ……ネヒィア」


 絵里は呼吸を整えながら何とか言葉を返して、少し落ち着く。


 するとネヒィアはにこっと笑って、絵里のおでこにキスをすると、起き上がってテーブルの上に置かれた大きな紙袋を手に取る。


「お姉ちゃんが買ったの?」


「ええ、そうよ。ネヒィアもきっと好きなはずよ」


 絵里を後ろから抱きしめ、肩に顔を乗せたエナはネヒィアに視線で開けてみて、と送り絵里の首筋をまた舐める。


「エナ、ちょっ♡」


 絵里が可愛い喘ぎ声を出す中、ネヒィアは丁寧に紙袋を開けて、中身を取り出す。


「これは……フレンチトースト。ありがとう、お姉ちゃん」


 ネヒィアは嬉しそうに笑みを浮かべて、エナに礼を言うと、早速食べ始める。


 それを見て絵里のお腹が珍しく、ぐぅ〜と鳴る。エナはそんな絵里をぎゅっと抱くと、耳元で楽しそうに囁く。


「可愛いわね。昨日は何も食べてないの?」


「う、うん……ずっとネヒィアとヤってたから」


 昨日の夜の記憶はあまりないけど、たぶん何も食べずにそのまま寝たはず。


 ネヒィアの唾液とか愛液ぐらいは飲んだかもしれないけど……と、そんな事を思い出していた絵里に、


「主様、はい。昨日、ご飯を食べてないのは私が悪いから、ごめんね」


「い、いいよ。気にしてないし。ネヒィア、ありがとう」


 絵里はネヒィアからフレンチトーストを受け取って、パクパク食べ始める。


「美味しい……」


 めちゃくちゃ甘くて美味しい。中までちゃんと染みてて柔らかいし、すぐに噛み切れる。


「絵里ちゃんもネヒィアも本当に美味しそうに食べるわね。ネヒィア、一ついいかしら?」


「はい、お姉ちゃん!」


 三人で仲良くフレンチトーストを食べ、少し経って残り一枚になった。


 それをネヒィアは、絵里の口の前に。


「主様、あーん」


 絵里はなんの躊躇いもなく、口を開けて食べ始める。するとネヒィアも、パクッと食べ始めて……少しずつ唇同士が近付いていく。


 絵里もネヒィアも互いに止まることなく食べ勧めて……互いの鼻息が当たり始める。


 ネヒィアが食べてるとこちょっとエロい。昨日の、私を舐めている時みたいで……


 絵里は思いっ切りバクっと大きく食べて、ネヒィアとキスをする。ネヒィアは驚く事も無く、冷静にいつものように、絵里の口の中に舌を入れて、頭の後ろに手を回す。


 甘くて美味しい……今までで一番美味しいキスの味。


 絵里とネヒィア、二人がくっつきあっているそんな中、エナは少しだけムスッとしながら、絵里の乳首を舐め始めた。

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