133.アカノミドリ
……どれぐらい飛んだだろう。もう昼過ぎぐらいだから、6時間ぐらいかな?
景色はあんまり変わらない。見えるのが森か山か時々川と湖。
あんまり早くは移動してないからまあ、しょうがないと言えばしょうがないのかな?
うん。太陽が雲に一回も隠れてないけれど、暑いとは思わないし、結構順調順調。
「ネヒィア。いつ着くの?」
「もう少しかな?あと三十分ぐらいだと思うよ、主様」
ネヒィアの答えに、絵里は少し心の中でため息を吐いてから、ネヒィアに抱きつく。
「あ、主様?危ないから……」
戸惑いながらもしっかりと絵里を抱きしめ返すネヒィアは、絵里の太ももを触って揉んで、それから次に、パンツを脱がそうとする。
それに今度は絵里が戸惑い身体を震わせる。ネヒィアも気付けば絵里に似て、こんな事をあまり遠慮なくするようになった。
と言うか、やばい。普通に脱がされる。
「ネ、ネヒィア?ちょっと待って……」
「いーや♡」
ネヒィアが小悪魔のように笑いながら、器用に片手でどんどんズラして……
「ネヒィア、絵里ちゃん、上!」
エナの声に二人同時に上を見る。すると太陽の光の中から、大きな鳥みたいなものがこちらに向かって来ており……
「キョエェェーーーー」
「ほれ」
甲高い鳴き声を無視して、ハクが一言そう言い手を前に出すと、魔法陣が空中に描かれて、それに大きな鳥……怪鳥が吸い込まれるようにぶつかる。
「ギョェーー」
そして少し痛そうな鳴き声を出して、羽を少し落としながら、地面へと落ちて行く。
絵里はその隙にパンツを吐き直して一息つく。だが、それを見てネヒィアは、
「濡れてたくせに……続きしなくていいの?」
絵里の耳元でそっと呟く。どうやらネヒィアもだいぶらしい。絵里は一瞬迷ってからネヒィアを抱き締めようとして、
「お主ら、イチャイチャするのは後でじゃ。あの鳥、上がってくるぞ」
力なく落ちていたはずの怪鳥は、思いっきり翼をはためかせて、また絵里達に襲いかかる。
「キョーーー」
それを見てエナが、
「重力加速」
そう魔法を唱えると、怪鳥の下に黒い魔法陣が描かれ、その魔法陣に怪鳥が張り付く。
そんな鳥を見てハクが、
「やはりあの鳥は、アカノミドリじゃな」
そう鳥の名前を言って、エナに視線を送る。
アカノミドリ……まあ、確かに赤色の鳥だけど……ノミってなんだろう……
絵里がアカノミドリを見ながら首を傾げていると、エナはアカノミドリに近付いて、首の辺りに手刀。
「ギョ……」
その瞬間、ジタバタ騒いでいたアカノミドリがガクッと気を失って……
「うるさい鳥は嫌いなの。ハク」
エナは魔法陣を消すと、首を鷲掴みにしてハクに投げる。それをハクは魔法陣で受け止め、いつものように魔法陣の中に手際よくしまった。
面白い、続きが読みたい、そう思った方ぜひブックマークそれと、
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