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115.食べさせ合い

 ネヒィアの言葉に、少しだけ頬を染めて視線を泳がせるエナ。


 そんなエナは、手に持っていた料理を取り敢えずテーブルに置いて、ハクを見る。


 ハクは一瞬体を震わした後、


「そ、その……ネ、ネヒィアに脅されたんじゃ。許してくれ」


「ねぇ、お姉ちゃん。本当なの?」


 ハクはネヒィアに視線を向けて、ネヒィアの後ろに隠れるように、体を縮こませる。


 何とかすると言ったネヒィアは、エナに体を向けて、もう一度問う。


 その問いに、エナは一瞬ハクを睨んで、


「本当よ……それで、後でお話でもしましょうか、ハク」


 エナは一言認めてから、ネヒィアに隠れているハクを睨む。


 その、なんと言うか……変な空気が漂う中、ネヒィアはさらに、


「ねぇ、ハンカチはどうやって使ってるの?」


 面白そうにエナの目を覗き込んで言う。


 エナは少し戸惑った様な表情になってから、ハクからネヒィアに視線を向けて、


「それは……秘密よ」


「えー、どうして?聞きたいっ!主様もなんか言って?」


 子供のように駄々をこねる可愛いネヒィアに、急に話を振られて、絵里は焦りながら、


「えっ、と、人には言えない事、やってるの?」


「そうよ」


 絵里の言葉に何故か急に開き直ったエナは、たった一言、しっかり反応する。


 そんな姿に珍しく絵里はちょっとだけ、表情を歪めた。


 そんな顔を見たエナが、焦りながら、悲しそうな声で言う。


「え、絵里ちゃん?そんな顔しないで……その、いつか言うから……」


 そんな声を聞いて、しまったと思った絵里が、立ち上がりながら、謝る。


「いや、ごめん。エナ」


 と、絵里が言葉を言い終わった瞬間、


「お待たせにゃー」


 お皿に乗った料理を持ったり、浮かせたりしているマーラが戻ってきた。


「なんかあったにゃ?」


「なんでもない。お姉ちゃん、主様。早く座って」


 なんとも言えない空気を察して、マーラも無言で席に着く。そして、料理を置いていき……


「いただきます」


 ネヒィアが明るい声で、楽しそうに言う。それに続いてマーラも。残る三人は、少し暗い声で言うと、何となくみんな食べ始める。


 うぅ……誰も喋ろうとしない、気まずい空気。嫌だなぁ。でも、私も話題がある訳じゃないし……


 静かで気まずい空気の中、絵里はマーラに視線を向ける。


 マーラはそれに気付いて、


「欲しいのかにゃー?」


 少し嬉しそうな笑みを浮かべながら、首を傾げる。


「えーと、それならちょっとだけ」


 マーラが食べているのは、パンケーキ。それも、結構な高さ積まれている。


「別にいいにゃー。たくさん食べるにゃー」


 そんなパンケーキを二枚、絵里のお皿に入れてくれる。


 それを見てネヒィアは、


「主様、飲んで」


 一回飲んだお皿に入っているスープを差し出す。


 中身はコンソメスープ。具はまさかの肉だけ。絵里はネヒィアに見られながらも、スープを飲む。


 それを嬉しそうにネヒィアは眺め……マーラが真似して一口食べたパンケーキを、絵里に差し出すのだった。

1月5日まで出来るだけ毎日投稿……イェーイ!


年末年始は時間があると思うので、毎日小説書きたいと思います。


寒い時期ですからね!家に引きこもっても文句言われませんから、最高ですよね。それでは!


面白い、続きが読みたい、そう思った方ぜひブックマークそれと、

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