114.下着と水着
マーラに、絵里を含め皆が食べたいものを言うとスタスタとマーラはどこかに行ってしまった。
ついでにエナも料理を作るらしく、少し離れた場所にある料理を作れる場所に向かった。
残ったのは、絵里とネヒィアとハクの三人だけ。
ハクはどうやらまだ下を向いて、めそめそしている。それをネヒィアが撫でたり撫でなかったり……
そんな光景を少し眺めつつ、絵里は暇なので、口を開く。
「ねぇ、ハク。エナに着せたの?あの下着」
「……き、着せた」
「どう、エロかった?」
絵里のその問いに、声は出さずにこくりとだけ頷くハク。
でもそもそもの話、あの下着ってハクが選んだんだよね?ハクって、そんな事しないと思うんだけど……
絵里はそんな事を思いながら、不思議そうな表情を顔に出す。
ハクも変わったのかな?それとも本性を表した……とか?
「ハクもエロいねー。あっ、そういえば、ネヒィアはエナの服とか選んであげるの?」
「服ならね。けど、下着はない。お姉ちゃん、着ないから」
そう言うとネヒィアは、ハクの目を覗き込んで、
「ねぇ、下着、お姉ちゃんにどうやって着てもらったの?」
「そ、それは……」
おお、珍しくネヒィアが真面目になった。
でも、ハクは下を向いて黙り込む。言えないような事をして着てもらったのだろうか?でも、言えない事って……
「もしかして、エナに体でも売ったの?」
「ち、違う。それは、違う」
ハクが顔を横にブンブン振って否定する。
それを見て、次にネヒィアが、
「それなら、弱みでも握って脅したの?」
「……」
ハクは黙り、少し上げていた視線を真下に下ろす。
ハクは本当に分かりやすい。絵里は意外とやるなーなんて思いながら、ハクを見るが、ネヒィアはそうじゃない。
目を開いて、ハクの瞳の奥の奥を覗き込んで、
「教えて、その弱み」
真剣な表情と声で問う。
ハクは下を向いたまま、
「……それは……ダメじゃ。姉様が怒る」
「私がそれは何とかするから。教えて。それとも、ここであの下着、着たいの?」
ハクのか細い声とは違い、ネヒィアのガチトーンの声は、少しだけ恐怖を覚える。
ハクも少し体を震わして……それから、
「その……エナは夜、絵里、お主から貰った水着を着て、ついでにお主のハンカチでその……」
「一人気持ち良くなってる?それを、主様に言われたくなかったら、着ろって脅したの?」
「……そ、そうじゃ」
「ふーん」
ネヒィアは感情の分からない声を出しながら、ハクから少し離れる。
「あ、姉様には言うな。怒られる」
ハクが顔を上げて、ネヒィアに言うが、ネヒィアはハクの声なんか聞いていない様子。
なんと言うか、ハクも大変……でも、
「ハクもそういう事するんだ。ちょっと、びっくり」
「そ、それは……今日、本当は我は来るつもりがなかったのじゃが……エナに脅されて……その、仕返しにと思ったのじゃ」
あー、確かに次行く王国を決めた後、すぐにハクはいなくなった。それも、遊びに誘う前に……
けれど、マーラと二人で服を選んでいる時、何故かしれっと来た。それは……エナに脅されて、一緒に遊びに行く事になったかららしい。
「へー、何言われたの?」
「ぜっ、絶対に教えんぞっ!」
「あっ、お姉ちゃん!」
ネヒィアがこっちに近付いてくるエナに手を振る。そして……エナが絵里達が座っているテーブルの前で止まった時、
「お姉ちゃん、主様から貰った青い水着使って夜一人で、ヤってるんでしょ?」
にこにこしながら、ネヒィアは楽しそうにそう言った。
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