110.怒ってる?
「これはどうかにゃー?」
マーラが水色の下着を選んで、絵里の前に持っていく。
絵里は暖色系よりも寒色系の方が似合う。水色や薄紫色、あとは藍色とか。赤やオレンジよりも全然似合う。
だから、マーラもそんな感じの色を選ぶ。
けれど、ネヒィアがしれっと
「主様。白か黒はどう?」
白色と黒色の下着を両手に持って、絵里に見せる。
いつしか、絵里の下着を選ぶ時間になっているが、絵里は絵里でネヒィアの下着を選ぶと言った。
だから一応、
「白はネヒィアとハクの方が似合うと思うよ。あと、黒はエナの方が……」
「今は主様。着て、どっちか」
「え、えっと……今、黒色の下着を着てるから……」
「なら、まずは見せて。ほら」
ネヒィアが絵里の腕を引っ張って試着室に連れ込む。それにちゃっかりマーラも入り、絵里は戸惑いながらも上を脱ぐ。
太ももまでを隠していたパーカーを脱げば、黒タイツが腰から足先までしっかり見える。
それ故に、
「……主様、下は?」
パンツのラインがない。
これはもう完全に履いてない、そう確信してネヒィアは、絵里の黒タイツに手を伸ばし……
「ま、待ってネヒィア!ダメ」
「なんで?」
ネヒィアが面白そうに首を傾げて問う。
それに絵里は恥ずかしそうに、
「……は、履いてないから」
「本当に、主様?見せて」
「ちょ、やめて、ネヒィア。この、ダメ」
「見せて、変態主様。ノーパン主様」
「ネ、ネヒィア?待って、やめて。そんな呼び方やめて」
「なら、見せて?」
うぅ……なんかネヒィアが、ずるくなってる。で、でもまあ、ネヒィアとマーラだから……
絵里はゆっくりと黒タイツを脱いでいく。そうして太ももまでずらして……
「そ、その……こ、これでいい?」
「ふーん。変態主様」
「ネ、ネヒィア?なんで?見せた、見せたよね?」
「嘘。可愛いね、主様」
「ネヒィアも意地が悪くなったにゃー。絵里ちゃん、涙目にゃー」
もうやだ。……帰りたい
「下着はどうするにゃー?」
「……水色と黒と白」
「分かったにゃー」
黒タイツを履き直して、パーカーを着た絵里は、それだけ言うと試着室を出る。
それにマーラとネヒィアもついて行く。
「ネヒィアは……髪の色と同じやつで良いんじゃない」
絵里が先程の場所に戻って、テンション低めで下着に指を指す。
「それ以外はない、主様?」
「……ネヒィアって下着着るの?」
「あんまり着ない」
「……服は?」
「あんまり着ない」
「……これとこれ」
絵里はちょっと間を置いてからネヒィアに、全体的に色の主張が弱い、赤と黄色を差し出す。
「……こういう色は中々着ないけど……主様が良いって言うなら、決まりで……」
ネヒィアが、下着を持つ係のマーラに渡そうとした時、
「……何言ってるの?今から着て」
ネヒィアの腕を掴んで試着室に連れ込む。そして、
「脱いで。早く。下着着たらそのまま会計しよ。いいよねネヒィア?」
「あ、主様……怒ってる?」
「怒ってない」
「絵里ちゃん怒ってるにゃー」
しれっと入ってきたマーラの呟きを無視して、絵里はネヒィアの服を脱がす。
「まっ、待って謝るから主様。ダメっ」
そんなネヒィアの声も無視して、絵里は手際良くネヒィアの服を脱がしていった。
今週投稿頑張ります。早いもので、今年がもう終わる……
面白い、続きが読みたい、そう思った方ぜひブックマークそれと
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