109.あれ、なんか……
「でも……今はダメ」
絵里の手をネヒィアは優しく握る。
すると一瞬、ネヒィアから少し温かいものが流れてきて……
「主様、一緒に行こう」
ネヒィアが可愛い笑みを浮かべながらそう言う。けれど、絵里は、
「う、うん。いいよ」
先程のように興奮することなく、いつも通りの反応で返した。
それにマーラが一瞬目を見開くが、すぐにニヤニヤしながら絵里の空いている方の腕を掴んで、絵里を引っ張る。
「時間は有限にゃー。早く行くにゃー」
「ちょ、エ、エナも行こ……」
マーラに引っ張られながらも、いまだに不機嫌なエナの方を向いて声をかける。
と、とりあえず、どうすればいいかは分からないけれど、
「エナのそのお団子、すごく似合ってるよっ!」
エナの事を褒め、そのままマーラとネヒィアと一緒に廊下を曲がって姿を消す。
残されたエナは、
「ハク、来なさい」
ハクの名を呼んで、
「ついて行くわよ」
魔法陣からちょこっとだけ顔を出したハクに、少しだけ安心した笑みを浮かべながら言い、歩き始めた。
♡◆♡◆
「到着にゃー」
ネヒィアとマーラ、そして絵里が最初に噴水のある広場に到着。そして、エナ、ハクが数十秒間を置いて到着した。
「まずは、下着からにゃー。ねっ、絵里ちゃん」
「えーと、皆がそれでいいなら……」
絵里はくるっと皆を見てまあ、特に文句はなさそうだったので、
「行こうか」
「やったにゃー」
「それで、どこなの?」
「着いてくるにゃー」
そう言ってまた絵里を引っ張って歩き出すマーラ。
絵里は一言も喋らなかったネヒィアの方をちらっと見ると、エナと目配せしていて……絵里はマーラの思うがまま、歩いて行く。
数分もしないうちに、マーラは足を止めて、
「中に入るにゃー」
指を指しながらそう言った。
するとネヒィアが、
「主様、お姉ちゃんの下着も選んであげてね?」
「うん、いいよ」
楽しそうにそう言って、
「お姉ちゃん、今パンツ履いてないから」
そう言いながら、エナの服を掴むと上に上げようとする。
それを、
「いい、いい。大丈夫だから」
絵里は慌てて止めて、
「ほら、早く中に入ろ」
絵里は中に入ろうとするが……エナが何故か絵里のパーカーの裾を掴んで、
「み、見てくれないの?」
そんな事を言ってくる。絵里は戸惑いつつも、
「あー……あ、後でね」
そう言って、逃げるようにお店の中に入る。後ろのエナとハクも続けて入って……
「それならまずは、私のから選んで貰うにゃー」
マーラがなにか面白いものを見るように、エナをちらっと見て、笑みを浮かべながら、
「ハクはエナに選んで貰うといいにゃー」
それだけハクに言って、絵里と一緒にお店の中を回り始めた。
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