便所行きたかったけど、もう遅い!
すいません。反省はしてるけど後悔はしてない。きりっ。あ、お下品注意です。
「ぐぎゅるうううううううう」
ヤバい、ヤバい。持ってくれ!!
俺の肛門括約筋、今こそ活躍するとき!!
目の前には迷宮の最下層のボスであるドラゴン。
仲間たちは必死に攻撃をしている。
そんな中で漏らすわけにはいかない。
「シン、何やってんだ、攻撃しろ!!」
「…お、おう」
俺の小声にまたかよ、という顔をしたリーダー、ユウトは大声で叫んだ。
「便所行ってこい、シンンンッッッッ!!!!」
「ここ、ダンジョン最下層だからああああああ!!!!」
ほかの仲間たちは恒例となったリーダーとのやり取りで俺がピンチに陥っていると悟ったらしい。
「倒しておきますから、さっさと漏らしてください」
「言い方ッッ!!」
「もー、しぃちゃんたら。だから潜る前におトイレ行こうね、って言ったじゃん」
「俺の名前を小便みたいに略すな!!」
「こりゃあ、あれだな。一種の芸だわ。シン抜きでさっさとやるぞお!!」
「「おー!!」
なぜか士気が上がった。
俺のパーティは男だらけで女が一人もいない。
リーダー、丁寧な口調だが人を(特に俺を)小ばかにしてくる眼鏡、享楽主義者のりぃちゃん、そして俺の4人メンバーだ。