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普通の女子高校生が精霊界の王女として転生したようです  作者: よもぎ太郎
第4章 灼熱の勇者
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幕間3

 クエストを終えて受付嬢のライカに成果を報告したあと、私たちはすぐ帰宅した。

 

 帰宅後は自然な流れで私とリゼで夕食を作り、アルカとシルフはその他の家事をこなす。

 

夕食を終え、お風呂やら読書やら各々好きな時間を過ごした後、ついに私が待ち望んでいた瞬間がやってきた。


アルカたちが私の寝室へ入ったことを確認して、私は元気いっぱいに宣言する。


「さあ、みんなで一緒に寝よう!」

「一日が終わるというこの時間に、どうして今日一番の元気を出すのですか」

「だってアルカたちと一緒に寝れるんだよ!?興奮しない方がおかしいよ!」


 私はアルカに、みんなで一緒に寝れることがどれほど私を興奮させているか伝える。

 

想像をしてみてほしい。


 ダブルベッドとはいえ、四人も同じ布団で寝ればそれなりに密着しなければならない。

 そうなると、私はアルカたちによって五感を全て刺激されるの。

 

お風呂上がりでほのかに香るシャンプーの匂いと、火照った体温が私の肌と触れ合いで嗅覚と触覚が刺激される。

さらに、眠そうにしている可愛らしくも美しいお顔で私の視覚と、言葉遊びではあるけど三人の愛おしい寝顔を味わうことができる。

 最後に、三人の寝息がアンサンブルとなって私の耳元で奏でられ、もはや至福の時間といっても過言ではない。


「カノンの言う通りですよ!はぁ、想像しただけで私も興奮してきました」


 きっとシルフも私と同じことを考えているに違いない。

 私とシルフの思考回路は、シンクロ率百パーセントなんじゃないかな。


「…二人も興奮してる横で寝たくないので、ロフトで寝てもいいですか?」

「待って待って!落ち着くから一緒に寝よ?」


 私がアルカを説得していると、不意に後ろからパジャマの裾を軽く数回引っ張られた。


 誰が引っ張ったのかなと思い振り返ると、その主はリゼだった。


リゼは眠気眼をこすり、小さくあくびをした。あと数分したら寝そうな状態だった。


「どうしたのリゼ?」


 私が問いかけると再びあくびをして、小さい声で答え始める。


「すまないカノン。もう眠気に勝てそうにないんだ、だから…」

「だから?」

「一緒に寝よ?」


 リゼが少しだけ首を傾げてそう言った。

 

 普段は凛としているあのリゼが、そんな風に言ってくるなんて!


 私はリゼのあまりにも可愛らしい言動に、一瞬だけ天に召されそうになった。

 効果は抜群だ。


「そうだね、もう寝よっか」

「花音、口から唾液が垂れていますよ」

「ごめん、口から幸せが溢れ出ちゃった」

「何をおバカなことを言っているんですか。さっさと寝ましょう、明日も早いのですから」

「うん」


 私たちはさっさとベッドに入り、リゼ、シルフの順に寝息が聞こえてきた。

最後にアルカが夢の世界へ行く前に、小さく呟いたことを私は聞き逃さなかった。


「ふふ、それにしても口から幸せが溢れ出ちゃったって。花音は本当に可笑しなことを言う人ですね。花音といると毎日が楽しいです」


 そう呟いてからアルカも就寝した。

 

 アルカが、私といると毎日が楽しいだって!?

 そんなこと思ってくれてたんだ、嬉しいな。

 どうしよう、折角眠くなってきたのに、興奮して眠れなくなっちゃった!


 それから何度も自分を落ち着かせようと試みたんだけど、興奮が収まるまでしばらくかかっちゃったんだよね。

 さらに、それが原因で翌日は寝坊しました

読者の皆様、いつも応援していただきありがとうございます。

ブックマークを付けて追いかけてくださる読者様が増えてきて、

とても嬉しく思いますし励みにもなっています。

もしお話を気に入ってくださったり、

続きを楽しみにしていただけましたらポイントをポチっと押してくださる嬉しいです。

また、感想もお待ちしておりますので、よろしくお願いいたします。


また、次回の投稿は3月21日の土曜日を予定しております。

よろしくお願いします。

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