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普通の女子高校生が精霊界の王女として転生したようです  作者: よもぎ太郎
第2章 四大精霊・シルフ
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修行(エンドレス・レッドスライム)

 すべてのことにおいて永遠は存在するのだとろうか。

 生きていればその命には限りがあるし、石ころだって自然の所為によって小さくなったりして同じ形を維持することはない。

 お洋服だって着続けていればほつれたり、穴が空いたりする。

 となるとこの世界には永遠などないのではないか。

 永遠という言葉はどういうときに使うのだろうか。

 

 どうして私がこんなことを考えているのか、その答えは簡単だ。


「いつまでレッドスライムを倒せばいいのー!」

「花音とシルフ様がちゃんと魔法を扱えるようになるまでです」


 私たちは2週間ほど、レッドスライムを討伐しまくっている。

 一日に平均200体ほど、私とシルフで協力しながら討伐している。


 そのおかげで現在はお金に困っていない。


「私は狭域魔法を扱えるようになるのでしょうか」


 シルフは遠い目をしながらレッドスライムを討伐している。

 でも、最初のころと比べて魔方陣が小さくなるように調節できているし、もう少しで習得できるのではないだろうか。

 それに比べて私はというと。


「花音、もう少し魔法をコントロールしてください。出力を上げても正確に魔法を使うのです」

「うー、頭では理解できてるのに上手くいかない」


 私は初期のころからほとんど成長していない。

 魔法の出力調整はあっさりとできて、大体50%ぐらいの出力であればコントロールはできる。

 だけど50%を越える出力を出すとうまくコントロールができなくなる。


「大変だとは思いますが、花音には最大出力でも正確に魔法を使ってほしいのです」


 アルカの言う通り最大出力で正確に魔法を扱わなければならない。

 理由として、まだ正確な原因は分かっていないが私は初級魔法しか扱うことができない。

 いくら私の魔力が高くても所詮は初級魔法。

 もし魔王軍の四天王と対峙することになったら、全力で戦うのは自明の理。


 であれば初級魔法を正確に使えるようにすることは、絶対条件になる。


「『ライト』!」

 私はラスト一匹のレッドスライムに向けて全力で魔法を使ったが、空振りに終わってしまった。


「ではレッドスライムの斜め上から50%で使ってみてください」

「『ライト』」


 私はアルカの注文通りレッドスライムの斜め上に魔法陣を展開させて『ライト』を使う。

 出力を抑えると正確に魔法を使えるんだけどな。悔しい。


「二人ともお疲れ様でした。今日はもう遅いですし、ギルドに戻って報酬を貰いに行きましょうか」

「そうですね、お疲れ様でした」

「お疲れさま」


 私は今日も成長がないまま一日を終えてしまった。

 私はこのまま永遠に魔法を上手に扱えないのではないかと、そんな暗いことを考えながらギルドへ戻るのであった。

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