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普通の女子高校生が精霊界の王女として転生したようです  作者: よもぎ太郎
第2章 四大精霊・シルフ
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さあ、修行開始だよ!

「なーんか、釈然としないなー」


 私は賑わっている商店街を歩きながら、正門での出来事に不満を口にする。


「怪しまれずに済んでよかったじゃないですか」

「いやいや、ここは一悶着あってからの新たな美女が登場する流れだよ?」


 だって人間と妖精と精霊が一緒に行動してるんだよ、普通は不思議に思うでしょ。

 アルカはどんな流れですかと言って、さっさとギルドの方は歩いて行く。

 何か最近冷たいな、もう少し私に構ってくれてもいいんだよ?

 泣いちゃうよ?


 すると、私の気持ちを察してかシルフが頭を撫で撫でしてくれた。

 そういえばシルフは何で私に優しくしてくれるんだろう?

 元々優しいんだろうけど、私には特別優しいきがする。気のせいかな?

 今度聞いてみようかな。

 そんなことを考えていたらアルカの進むのを止めた。

 どうやら目的の場所についたらしい。



「この木造の建物がギルドです。パパッと手続きを済ませて早速依頼を受けましょう」

「了解」


 私たちはギルドに入り、受付の女性に簡単な自己紹介とギルドを利用する理由を話した。

 最後にシルフの森でやった魔力検査をここでもやった。

 やっぱり私の魔力は高いらしく水晶は一瞬で砕け散った。その光景を見てギルド中の人たちが私のことを見てきた。

 きっと砕けた水晶の片づけは誰がやるんだよ、みたいな目で見られてたのかな。


 私が砕け散った水晶を出来る限り集め受付の女性に渡すと、恐る恐る私に話しかけてきた。


「あ、あの、もしかして勇者様だったりしますか?」

「ううん、一般人だよ」

「そんなわけないですよ!水晶にヒビを入れること自体珍しいのに、一瞬で水晶を砕くなんて一般人なわけないじゃないですか!」


 このセリフ、前にも聞いた気がするな。


「ていうか、そちらのえっと、シルフさんも何普通に水晶を砕いてるんですか!?」

「すみません、後で片付けますね」

「そういうことではなく!そちらの妖精さんも水晶にヒビ入れちゃってますし!何なんですか貴女たちは!」

「お姉さん、いったん落ち着こう。そしてこれからお茶でもどう?」

「へっ?お茶?」


 私の冗談でそういうと、アルカに頭をペシっと叩かれた。

 調子に乗りました、ごめんなさい。

 でも受付のお姉さんの質問攻めを回避できたよ、偉いでしょ。


「それでは早速依頼を受けましょう」

「そうですね、どれにしましょう?」


 私たちは依頼が貼ってあるボードに目を通す。

 依頼はたくさんあり、内容はレッドスライムの群れを討伐、レッドスライムの討伐、レッドスライムの討伐。

 何百枚も依頼があるのにほとんどレッドスライムの討伐なんどけど!

 しかも、平均の報酬額が金貨3枚だ。


 商店街の品物の値段を見て思ったけど、金貨1が枚あれば3人の1日分の食事を賄える。

 もっといえばこの依頼を金貨3枚があれば宿も確保できる。


 ちなみにアルカに聞いたのだが、この世界では銅貨、銀貨、金貨の3種類がある。

 銅貨100枚で銀貨1枚、銀貨100枚で金貨1枚という計算である。


 レッドスライムってそんなに危険なのかな?


「お姉さん、レッドスライムって強いの?」

「いえ、数匹程度なら王国軍の兵士が1人いれば十分です。ですが、ここ最近群れで動くようになり王国軍の兵士ですら手を焼くほどです」

「群れって大体何匹ぐらい集まってるのですか?」


 アルカの質問は私もしたかった。

 王国の兵士ですら手を焼くほどって何匹ぐらいいるんだろう。


「大体50匹程度ですね」

「多いね!」


 50匹もいれば誰だって手を焼くよ。


「では、こちらのレッドスライムの討伐を受けます」

「そうですね、スライムなら私の修行にうってつけな気がしますし」

「私も異論なしだよ。早速行こう」


 そうして、ギルドにいる人たちの視線を感じながらも依頼をこなすためにギルドを後にした。


 私たちの修行という名のエンドレスレッドスライム討伐が始まった。

お読みいただきありがとうございます。

よろしければご評価、ご感想お待ちしております。

次回は2月10日 19時00分に投稿します。

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