精霊との邂逅、並びに対話
「はぁ・・・まずは服を着なきゃだね」
エーテル精製で服を作る。白を基調とした普通(と思っている)服だ
「こんなもんかな?まぁ、町に出たら服を買うつもりだし、それまでのつなぎってことで」
コンコン
「はーい!、ってあれ?ここってどこ?」
窓からあたりを見渡すと、そこには
「ふわぁぁ!すごい!人間種の世界ってこんなにもキレイなんだ!」
畑にいっぱいの小麦が実り、空は晴天。どうやら、家は木の上にあるらしい
「ていうか今のノックに答えなきゃ!今出ますね~!!」
扉を開くとそこには
「あなた・・・誰??」
と小さい青い髪をした少女が首をかしげていた。
「えーっと、ここはどこかな?」
「ここ?ここはね、精霊の域っていうとこだけど、あなたは?」
「僕はね、スピカっていうんだ。一応人間かな?」
やり取りをしていると後ろから
「おーい!何してんだー!そこにはだれも住んでなんかないぞー!」
「ううん!だれかいるのー!」
「なんだって!?今行くぞー!」
家の前には続々と精霊(?)が集まってきている。
「あんた、名前は?」
とふてぶてしく聞かれたので
「スピカ、君たちは?」
と返す
「あたし達は精霊種だよ。そんなあんたは人間みたいだが、なんでこの家にいる?」
「あれ?この家っていちゃいけなかったですか?」
「そうじゃないんだけどね、なんで人間がこの精霊の域にいるんだい?それに人間とも思えねぇマナを出して」
「あぁ、詳しくは言えないんだけど、半分人間じゃなくてね。今ここに生まれ落ちたのさ」
「今ぁ?それにしちゃ赤ん坊じゃないみたいだけど」
「まぁ、僕自身あんまりわかんないんだけど、神類種から堕とされたみたいでね?」
「神から堕とされた!?そんじゃあ、あんたも神ってことかい?」
「言ったでしょ?半分人間だって。僕は半神人。神の出来損ないなんだって」
周りがどっとざわめく。口々に、追い出すべき、このまま引き込むべきなどいろいろな声が聞こえる
「朝からうるさいわね。いったい何の騒ぎ?」
突然、よくとおる声がする。
「と、、統括!?」
「統括?」
と首をかしげるスピカ
「そ。私が此処の統括。アザミっていうの。あんたは?」
「僕はスピカ。色々聞きたいんだけどいい?」
眉をひそめるが、すっと力を抜いて
「私の家に来な。そこで聞いてやるから」
とそのまま背を向けた
「あんたら!道を開けな!。久々のお客さんだ。」
散り散りになって帰っていく精霊たち。その中に
「私クォーツっていうの!よろしくね!」
と、最初の少女が手を伸ばしていた
「よろしくね」
と手を握り返しておく。