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にゃあものにゃあ  作者: ぱんだん
1/7

にゃあもとごしゅじん

にゃあもは黒い毛並みがご自慢のただの猫である。


ご主人から貰った赤い首輪も気に入っているけどただの猫である。


「にゃあも」


ご主人はとっても良くしてくれている。


例えばササミだってちゃんと狩りに行って作ってくれるし、ブラシでご自慢の毛を整えてくれる。

弱っちくてちんまいときからずっと側にいてくれたし、守ってくれた。


「にゃあもぉ」


例えば今だって少しばかり不機嫌で、そっぽを向くにゃあもに情けない声をだして目に水を貯めてるみたいに見えるのだって

にゃあもの事が好きなのだと分かってはいる。


「にゃあもーーー」


にゃあもだって怒ったりなんかしたくないのだ


少しは好きなご主人が目から水を垂らすのも見たくないし、幸せな気分でいたい

でも今回のことは少しばかり嫌なのだ。


「にゃあも、すまん。悪かった。許してくれ」


「フシャアー」


だってだってだって

とっても気に入っていたのだ。


黒い毛並みが素敵なにゃあもには赤い首輪がとても素敵、とマリーにゃんだって褒めてくれていたのに。


「メルシアが今直してくれてるから、すまん」


いつものごとく変な匂いを撒き散らせたご主人がなにやらご機嫌で帰った時から少しばかり嫌な予感はしたんだ。

ご主人はいつだって優しいけど少しだけずれているのだって、にゃあもには分かっていたけど


「すまん。悪かった」


酔っ払って首輪を壊すなんてあんまりだ!!


にゃあもはお家にいる時はご主人が首輪を外してくれる。それは少しばかりなんだか首元が痒くなる気がするし勝手に外にも出ていかないご主人曰く賢いにゃあもだから、大丈夫!と言って自慢げに話してるのも何度も聞いたことがある


たまたまその日ご機嫌な御主人が少しばかり出かけてしまってたまたまにゃあもはお昼寝していて

おさけとかをたくさんのんだご主人がたまたま外すのをわすれていたのを外してくれようとしたのだって

ご主人曰く賢いにゃあもは分かっている

首輪だってたまたま解れていて、たまたまご主人が馬鹿力で、たまたまいつも気をつけているのに

ビリッと真っ二つになったのをちゃんと分かっていた。


「にゃぁ」


でもでもお気に入りだったのだ

ご主人はそこから普段に戻ったように急にシャキッとして青くなったりあわあわしたり

頑張ってくっつけようとしたりもしたけどにゃあもが思わず毛を逆立てて威嚇してしまったのも

ご主人がメルシアのところまで走っていったのも

全部たまたまそうなったのをにゃあもだって分かってた。


「・・にゃあも」


仕方ないとはいえ

少しばかり落ち込んだのだ。

にゃあもとご主人の思い出が沢山詰まっていたし


「よし。赤龍の鱗で首輪をつくりにいこう」


「にゃ?」


ご主人には少しばかり

意地悪しすぎたかもしれない。と今更少し反省した。




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