表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
99/237

87、譲れる範囲は少ない。

side ドーベン


クラップ殿と共にモライミーズ領の最初の村にやって来た。

拠点1(仮)でも驚いたが、途中の道や森の拠点(仮)にも驚かされた。

街道は整備の途中らしいが、馬車が2台並んでも余裕があり、魔法で固められていて凸凹していなくて馬車での移動が信じられないほど滑らかだ。


何度かリリーとレインが下車し、道に魔法をかけていた。

移動の度にこうやって魔法で道を綺麗にしているのか、他の街道でも頼みたいものだ。

ギルドに所属している土魔法使い達に協力を求めてみるか?

無理だろうな、魔法使い達は気位が高い、こういった地道な作業は嫌がるだろうし、ダンジョンが公表されればそちらにいきたがるだろう。


森の拠点(仮)は小さな砦といった感じだったな、宿泊用の部屋と風呂、食堂と倉庫以外になにもなかったが防衛拠点としては一級品だった。


200人ほどがこもれるだけの収容人数があり、壁も頑丈だった、攻め落とすのに1,000人ほどの軍勢が必要だろう。

それだけの守備兵がいればだが。


ただ、冒険者達にとっては休むポイントでしかないようだ、遊びたかったら他所にいけとばかりな作りでもあるようだ。

拠点1(仮)にはもっと余裕のある作りだったから、そっちにいけと言うことだろうな。

これはなんとしてもスペースを分けてもらわないといけないな。


そして、アーサガ様の村も村の入り口付近でT字に曲がり、そこには、大きめの二軒並んで宿屋が立っている。

宿と宿の間には木製の扉があり、まるで城門のようだ。

また、宿屋の左右にも小さな宿屋があり、村に入ることを拒んでいるように壁のように配置されている。


確かに、大勢の武装した冒険者がこられると治安維持に問題があるか。

大分奴隷を買ったりしているようではあるが、各拠点に人員を配置していれば村人の数も限られているから仕方ないか?

人口数に不安があれば町にいるスラムの人間を雇い入れて欲しいものだが、ダメなのだろうか?



sideout




会談場所は、宿屋の一室にした。

アーサガと共にしばらく待っているとクラップが男をつれて入ってきた。 

見覚えのある顔だな、ギルドで受付をしていたハーフエルフだ。

確か、名はドーベンといったか。


彼の話を纏めるとこんな感じだな。


1,各拠点の正式な名称を定めて欲しい。

2,各拠点にギルドの出張所を設けて欲しい。

3,森の探索を許可して欲しい。

4,一部の資材の購入をギルド、もしくは、キンジョウの商人にに任せて欲しい。

5,井戸や建築の技術を公開、もしくは、依頼したい。


ざっと、こんなところだろうか?


1に関しては、まあ、その通りだな、早めに決めるとしよう。


2に関しては、通知を行ったはずなのだが?

状態を見て欲がわいたのだろうか?

まあ、ダメ元かもしれないだろうけどな。


森の入り口の拠点は、出張所と簡易倉庫を許可するのは伝えてあるし、場所も決めてある。

キャパを越えたとしてもそれ以上場所を貸すつもりはない。

建築中の拠点1、建築予定の拠点2,3に関しては好きにしてくれといった所だ、当然場所代や税金はとるがな。

心証をよくしたいのなら、建設資金の提供をするぐらい申し出てもよいのだがそこまで考えがいかないのだろうか?


もっとも、この村とダンジョンの拠点には、出張所を作らす気は全くないがな。


3に関しては論外だな。

あくまでも森はモライミーズ領の資産であり、勝手に立ち入ると処罰の対象だ、これは曲げるつもりはない。

そこはギルドの責任問題だ、しっかりと管理してもらおうか。


4に関しては拠点1までは許可してもいいだろう。

特に拠点2,3に関しては税金を払えば好きにしてくれて構わない、というかそこまで余裕がない。

できるのはせいぜい木柵を張り巡らすのと井戸を掘るのと、後は区割り位だな。

区割りの場所さえ買ってくれれば後はお好きにといった所だろうか?

当然税金はとるがな。


5に関しては、技術提供はするつもりはない。

井戸の掘削依頼は受けてもよいが、こちらの工事が済んでからになるだろうな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ