閑話、調査員4
年末の始末に大わらわ
投稿間隔が延びてすいません
「彼女らですか?彼女ら並ば城壁の建築現場におりますよ。」
昨日紹介してもらった狐人の少女の居場所をクラップに教えてもらった。
多少魔法を使えると聞いたが、あんな少女達が建築現場にいるのか?
特に気にかけてくれと言われたのだが、いったい何をしているのだろうか?
さて、城壁の建築現場に来たのはよいが、彼女らはどこかな?
お、あそこか。
城壁の上にいるが一人か?
もう一人は見当たらないので反対側にいるのだろうか?
ここからでは見分けがつかないな?
それにしても、この城壁はどうやって作っているのだろうか?
近づいてわかったが、1つ1つのブロックが以上にでかい。
奥行きはわからないが、幅が2メートル、高さが1メートル弱だろうか?
どのぐらいの重さか見当もつかないな?
あのような石を積もうと思えば土盛りをして修羅にのせて引き上げるのが普通だろう。
普通のアイテムバックに入るサイズでもないしな、いったいどうやって積んだのだろうか?
狐人side
やっと名前をもらえた狐人のリリーです。
レインちゃんともう一人マインちゃんとの三つ子なんです。
マインちゃんは土魔法の才能がなくてお留守番なのでここにはいませんが。
土魔法は使えませんが、優しい性格のせいでしょうか、回復魔法が使えます。
私たち狐人は、他の獣人とは違い身体強化をすることはできませんが、魔法には優れているんですよ。
もっとも、私は初級の魔法しか使えませんが。
集落が人属に襲われて奴隷にされた時は、もう、姉妹達に会えなくなると思っていましたが、ネス様が一族まるごと買ってくださったので離ればなれにならなくて本当によかったです。
それに、奴隷商のもとにいたときは最小限の食事しか与えられませんでしたが、ネス様のところに来たら集落でも食べることが出来なかったような豪勢なご飯を食べさせてくれました。
お風呂というものにも入れて尻尾もモフモフです。
この恩を返すためにはしっかりと働かないと!
と、言っても力仕事はできませんので他の方々の協力が必要なのです。
近くに農業用の溜め池を掘っているのでそこから土嚢に入れられた土が運ばれて来ます。
運ぶためにアイテムバックを使うのはちょっとおかしいかな?とは思うのですがまだまだ人手が足らないので効率性を重視しているそうです。
アイテムバックを使うと重量を無視できるので馬で運ぶことができます。
運ばれて来た土嚢は城壁の上に撒かれていきます。
「クリエイトストーン!!」
私の仕事は、その土を魔法で箱状にすることです。
一度にたくさんできないので少しずつ形にしていくのですけれど。
目標としては、最終的に幅2メートル、奥行き2メートル、高さ1メートルのサイズのものを2つ並べていきます。
やや弧を描くようにアールをつけるのが難しいですね。
その後、箱状の中に、和三土というものを入れます。
不思議な土でカチカチに石のように固まります。
どのように作っているかは知りませんが、しばらく放置するとかたまるそうです。
でもその間、他のお仕事があるので実際に作業している所は見ていませんのでよくわかりませんけど。
次に見たときはカチカチになっているので問題ないです。
もちろん、魔法力が少ないので一度にはできませんが、マジックポーションをいただいているので回復できます。
ただ、一度にはたくさん飲んではいけないので休み休みに作業をします。
私は、この回復待ちの時間が嫌いです。
みんな、頑張っているのに遊んでいなければならないのですから。
sideout
しばらく、作業を見ていたが、土魔法の可能性を見た気がするな。
魔法と言えば攻撃能力をみんな求めたがる。
特に王宮の魔法師団の連中は………。
こんな風に築城にも使えるのか。
他にも色々隠していないかよく探す必要があるな!




