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84、ダンジョン街ーポーション

「何をしとるんじゃ?」


よくわからんハーフエルフを認識削除してホッとしていると後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。


「ああ、巌鉄か、久しぶりだな。」


「何をいっとるんじゃ、この半年ほとんど顔を出さんかったくせに。」


「ちょっと色々やることがあったんだよ。」


「その辺は後で聞かせてもらうとしてじゃ、その前にちと、相談があるんじゃがよいかの?」


「まあいいが?」


「決まりじゃ、ワスーレの店にいくぞい!!」


「おい待てよ!!」


きびかえしてさっさと歩き始めた巌鉄を追いかける事となった。





歩きながらいくつかの疑問を巌鉄に聞いてみた。


「新しいダンジョンマスターたちはどうなった?」


「ん?知らんのか?」


「ああ、メールも来てなかったのですっかり忘れていたんだ。」


「半年は掲示版のみの交流じゃったな、前回の時、自分のダンジョンの近くに新人にダンジョンを作らせておいて、攻撃したやつがおったんじゃ、恐らくダンジョンの乗っとりが目的じゃった様じゃ。もっとも、攻略するために配下モンスターを出しすぎてしまって結局両方のダンジョンとも攻略されてしもうたがの。」


なるほど、現役ダンジョンマスターの影響力を削りたい訳だ。

一からそばで指導されると逆らうことができなくなってしまうこともあるからな。

あくまでも協力者位の立ち位置にしておくことがいいと思う。

どのみち近くにダンジョンを設けないとダンジョン街での交流のみになってしまうからな、アドバイス位しか手伝う方法はない。


「と言うことは、さっきのDQNなハーフエルフは新人か?」


「あのバカにあったのか、災難じゃったな。」


「即効、認識削除したがな。新しいダンジョンマスターはあんなのばかりか?」


「あいつは特別じゃ、大半のダンジョンマスターは、認識削除しておるよ。いった何様のつもりなんじゃかの。強がっても仕方あるまいに。さて、ついたな、入ってくれ、皆には連絡済じゃて。」


何時の間に連絡したんだか?

あのアホに絡まれているのを見ていたのか?


中に入ると、ワスーレとリュークに知らない女がいた。

ドリアード種か?

髪が葉っぱの様に見えるが?


「ネスさん、彼女は新しいダンジョンマスターのヤックさんです。」


「始めまして、ヤックです。よろしくお願いいたします。」


「よろしく、で俺を呼んだ理由は彼女か?」


「そうニャ、ネスにお願いがあるニャ。」


フム、新人の願いか、彼女の種族がドリアード系だと考えてポーション辺りの販売許可辺りだろうか?

俺の店の商品と被るのを遠慮しているのだろうか?

別にかぶっても構わないのだが、特にポーションは、他で売るので絞ろうと思っていたところだ。


「ヤックを派閥に入れてもいいかニャ?」


「うちは生産支援を中心にしている、種族的に見て薬師か?俺がポーションを売っているので保留中といったところか?」


「よくわかるの、まあ、そういうことじゃ、お主の収入を減らす事になってしまって申し訳ないがここは譲ってはもらえんかの?」


「別にいいぞ、薬品系はまかそう。」


「本当ニャ?」


「ああ、ただし、条件付きだが。」


「条件ですか…………。ハ、まさか…………!!」


そう言ってヤックには手で体を抱き締めた。

いや、そんな事は考えてないよ、ワスーレそんな虫を見るような目をこっちに向けるんじゃない。

巌鉄、リュークこそこそと何を話している。


「条件はレシピの共有化だ。」


パペットたちは優秀だが、開発能力にかけるからな、開発できる人材に融資してそのレシピをもらえばよい。


「レシピ?ですか?」


「それさえもらえれば俺の商品のうちポーションや薬品を少しずつ減らしていくことを約束しよう。一度に売らなくなるとそっちの生産追い付かないだろう?それと俺の店で今売っている商品に関しては値段は据え置きで頼む。」


「わかりました、ありがとうございます。」


どのみち瓶や薬草類が不足するだろう、俺はそっちでもうければよいだろう。

ポーションに固執することはないし、逆に収入が安定するだろう。










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