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74、ダンジョンに帰還中

奴隷達を購入してから3日たちやっとアサーガが戻って来た。

彼女が領主と交渉したのは、彼女の村とこの町との間に中継地点の休憩所の建築許可だ。


俺が奴隷を大量購入した事も伝わっている。

領主は冒険者に領地を解放する準備だろうと考えて許可を出してくれた。

もちろん、領主の領地内の事であるから収入から税を払う必要が出てくる訳だが、3年は税を免除してくれるそうだ。

他にもいくつかの案件はあるが基本的にこの交渉の為に来たわけだ。


何故、ついてから4日も交渉にかかったかといえば、ほとんどは、アサーガに対する見合いをするようにと説得であった。


「弟が成人するまで結婚しません。」


との事だ。


まあ、ダンジョンをもうしばらく秘匿する必要があるので余計な人物をいれる訳にはいかない。

また、婿がアサーガに代わり実権を握ろうとされても厄介だしな。

この世界では、男尊女卑が強く残っている。

こんなに開拓村に婿入しようとするものなどには特に気をつけないとな。

あくまでも当主は、アサーガの弟であるヒ・ナンデスだからな。

排嫡して自分が当主になる等野心を持たれても困るのだが。


取り敢えず、今回は話が流れたらようであるし、目的も達した。

物資の買い込みも終わったので村に帰るとしよう。


いつも通りクラップの所の馬車が3台、俺が購入した馬車が3台だな。

2台には食糧やら、服やら、水やらを満載してあり、もう一台には子供達を乗せている。


さすがに10歳未満の子供を歩かせるような事はできない。

移動時間が多く必要になるからな。

さっさとダンジョンに帰りたいものだ。

いい加減風呂に入りたい。


町でも水は釣瓶井戸しかなかったからな。

井戸自体共用のところが多く、家で使う分も汲みに行くのが日課のところがほとんどだ。

風呂は水を張り薪で炊くのは贅沢の極みのような扱いだった。

風呂に入りたいと言うと、どこぞの貴族?と思われる感じだ。


町でも見た限りは、まだ、この辺りでは、手押しポンプは出回っていない様だな。

金属製のものは、無理だろうが木製のものならアサーガの村で作れるだろう。

外貨を稼ぐのにいいかも知れないな。


ダンジョンの出土品を模倣したものである、と言うことにしておけば、そう、目立つことはないだろう。

いずれ、情報が伝わって来るだろうしな。

多少、広まるのを早めても問題なかろう。




「ネス様、この辺りで今日は夜営をしたいと思います。」


つれつれとそんなことを考えていると、馬車が止まり、カエムが声をかけて来た。

来た時も思ったが、途中にある村以外、草原が広がっているので夜営地には困らないが、水場がないのは不便だ。


4台分の馬車の荷のうち、分散して乗せているがほぼ、馬車1台分が水なのは無駄に思う。

1日辺り人間が2リットル、馬は25リットルの水は必要になるからな。

総勢44人と馬5頭の3日分の水となればそのぐらい必要になる。


水場を作ればその分荷が運べ、効率があがるのだが、この先にあるのは農村と開拓村がそれぞれ1つづつあるだけだ。

水場を作るならば井戸を作らないといけなくなるが、草原の真ん中にに井戸を作る人間は普通いない。


思った以上に能力のある冒険者がいたからな。

アサーガの村の側のダンジョンの強化を早く進めないと、解放した途端に攻略されてしまう。

客寄せ用のダンジョンなのだから早々に攻略されてしまえば、客足が遠退いてしまうからな。

最低10層まで拡大しておかないといけない。


実験でやっている、メインのダンジョンからモンスターを転移させる数を増やすしかないか。


メインダンジョンの拡張スピードが落ちるが仕方ないだろう。






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