60、本屋にて
随分と間が相手しまい申し訳ありません。
仕事の山を越しましたので再開したいと思います。
夏休みってなんだろう?
ギルドでの用事を済ませたチャター、カエムと合流してギルドをでた。
「チャター、アサーガとの合流するまでまだ時間はあるか?」
隣を歩くチャターに訪ねた。
「そうですね、日暮に宿屋にてと言うことでしたので後、1時間ほどは余裕があると思います。」
「そうか、では、少し寄り道をしたい、案内を頼む。」
「わかりました、それでどちらに向かいますか?」
さて、どこにいこうか?
食糧事情の調査として市場かな?
いや、こういった都市部で市場を見るなら夕方ではなく輸送の関係を考えて昼前位がベストだろう。
朝村を出て町に着くのがそのくらいの時間になるからな。
武器屋や防具屋等も覗きたいが1時間位しか時間がないからな、明日、市場を見た後にした方が良いか。
奴隷商もだな。
交渉する時間が今はないだろう。
「書籍を扱っている所はないか?」
「書籍ですか?私はちょっとわかりません、カエム、わかるか?」
「知っています。一度クラップ殿の御供でいったことがあります、ご案内しましょうか?」
「頼む。」
カエムが先導して書籍屋に向かうことにした。
できるだけ買い集めたいものだな。
特に魔法関係と地理、歴史に関する物が欲しい。
「こちらです。」
カエムが小さな入り口の店を示した。
扉に小さく《ムサカ古書店》と書かれた金属プレートが取り付けてあるがこれでは知った人に案内されないと気づかないだろう。
「半時間ほどしたら迎えに来てくれ。」
扉を開けて中を覗くと両方の壁1面に古書の棚が並び奥には店主らしき人物が座っている。
彼の手元に弓がおいてあるのが気になる。
中に入り何冊かパラパラと中身を確認していたら店主から声をかけられた。
「おい、本は高いんだぞ。もっと丁寧に扱え。」
「あ、すいません。」
つい、向こうと同じ感覚で本を扱ってしまった。
こっちでは手書きの物が大半だし、羊皮紙を使っているから高級品なんだった。
「店主、取り敢えず金貨20枚を預けておく、総額がそのぐらいになったらいってくれ。」
「欲しい本はなんですか?お探しいたしますよ?」
いきなり態度が変わったな、まあ、そんなに一度に本を買うやつなんてそんなにいないか。
この世界では金貨、銀貨、銅貨は多少のデザインの違いはあるが含有物の量が国際規程があるようで統一されている。
金貨、銀貨、銅貨の割合は1:50:1000だ。
その下に牋貨と呼ばれる鉄貨、石貨、貝貨等が各国独自の貨幣として使われている。
この国では銅貨を割った半銅貨、4半銅貨を使っている。
それ以下の貨幣はないのでちょっと使いにくいがこれしかないので仕方ない。
向こうの価値で言えば銅貨が100円~200円位だろうか?
同じ国の中でも物価の差が結構あるからこの辺りなら200円位に考えた方が良いだろうな。
そうすると金貨20枚で4,000,000位になるか。
これぞ、大人買いといったところだろう。
「そうか、助かる。欲しいのは魔法関係と地理、歴史辺りかな?それに子供向けの物語があればそれも頼む。中身がちゃんと読めれば表装が痛んでいても気にしないからできるだけ多くの物を出してくれ。」
「わかりました、しばらくお持ちください。」
そう言って店主は本を手際よく集め始めた。
結構痛んだ本もあるが中身さえ無事なら問題ない。
30数冊カウンターの上に積み上げてこちらに話しかけていた。
「いやー、大抵の人は傷物の本は見栄えが悪いといっていやがるんですよ。飾りなかにかと勘違いしているんじゃないのかな?こっちの本は多少表装の痛みはありますが中はちゃんとしていますから安心してください。」
「今は数が欲しいから問題ないが、しかし、これだけの数で本当にいいのか?」
「構いませんよ、価値のわかる人に持っていて欲しいですからね。それに赤字にはなっていませんし、新しい本も仕入れることができますから。」
「なら、ありがたくもらっていくぞ。」
そう言って本をマジックバックに収納した。
「お、マジックバックだね。うらやましい。」
「やらんぞ、じゃあ、邪魔したな。」
「またの御来店を。」
結構な量の本を手に入れたな。
ダンジョンの方では、すでに植物紙の生産はできている。
パペット達を動員すれば複写製本は問題ないだろう。
複写製本した物は他のダンジョンマスターにでも売るとするか。
他のダンジョンマスターに頼んで製紙技術の書いた本をドロップアイテムにしてもらおうかな?
製紙位だったらそんなに文明を進めることにならんだろうし、いずれ、転生者が作るだろうから先回りして潰しておこう。




