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閑話、アサーガ

わたくしの名はアサーガ、オー二ツ、ルーベット、ラレテ、モレイミーズ。

モレイミーズ侯爵家の長女で第2王子の婚約者です。

いえ、元でしたね。

修道院にいくか、この地で開拓に勤しむかの2択の選択を迫られましたのでこの地を選んだのです。

日々汗を流して開拓する日々ですが王宮にいたときよりも充実した生活を満喫しております。

甘味が少ないのは悩みの種ですが………。




そもそもの始まりはあの娘が原因です。

何やらるーべんすわーるど、逆ハー、私が主人公等とほざいておりましたわ。

意味がよくわかりませんが攻略対象とかいって第2王子や侯爵子息等を口説いておりました。

普段会わないタイプの女性のせいでしょうか、なにか魔法のようなものを使ったのかは不明ですがみな、彼女に夢中になってしまいました。

婚約者であった第2王子まで………。


彼との婚約は親が決めたものではありましたが、わたくしは王家の嫁としての教育を受けて参りました。

他のものが遊んでいるのを横目に王族として恥ずかしくないように頑張って来たのです。

作法に始まりは、近隣諸国の言葉、訛、文化、歴史、音楽等外交に必要なものをすべて学びました。

そちらにかまけて第2王子の相手を多少おろそかにしてしまった感はなきにしもあらずなのかもしれません。

しかし、あのような仕打ちを受けるとは思いませんでした。



あれは、二年前のあの時からでした。

テーキトー男爵が1人の娘を養女に迎えました。

常識をしらない他国の娘です。


初めは気にもとめておりませんでしたが、彼女は爵位等知らぬといった振る舞いをしておりました。

殿方にはそれが新鮮なようでしたが、節度をしらないその振る舞いにわたくしは戸惑っておりました。

しばらくするとわたくしにも馴れ馴れしく話しかけて参りました。

男爵の養女が侯爵家のわたくしにです。


それとなく注意をしましたがそれすら理解できないようで、意地悪をされたととられてしまいました。

最悪なのがそれからでした。


第2王子がその事を耳にしたのです。

わたくしの話も聞かず、わたくしをけなし、婚約破棄をいって参りました。

しかもパーティーの最中にです。

常識ではあり得ないことでした。

婚約者がいるのに他の女にうつつを抜かし、きちんと状況を確認もせず、感情のままに一方的には婚約を破棄するなんてあり得ません。


元々、政治的に決まった婚約です、国王が破棄を決めたのであれば感情はともかくとしても理解はできますが、第2王子の立場で恋愛感情を優先するとは!


失意のうちに実家へと帰ったわたくしでありましたが、どこかせいせいした気持ちでした。


しかしわるいことは続くもの、父が怒り、王城に向かおうとしたとき、不意に倒れ、そのまま亡くなってしまったのです。

家中が混乱する中、父の政敵が手を伸ばしモレイミーズ家は断絶寸前となり、義母(父の後添え)も心労がたたり亡くなってしまいました。

親族、知人、縁者をたより何とか断絶は免れましたが爵位は侯爵から準男爵まで下がってしまいました。


しかも条件付きでした。

わたくしが修道院に入るか、辺境を開拓するかどちらかを選ぶようにとのことでした。

本来ならばわたくしが修道院に入っておしまいとなるのでしょうが、父と義母の間に生まれた弟はマダガスカル2才でした。

到底家を守れるような年ではなくを親族であったものも没落した我が家を守ってくれる訳はありませんでしたので、自ずと答えは出ました。


さいわい家中のものたちの一部がついてきてくれるといってくれましたので財産のすべてを処分してこの地に参りました。






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