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ネスside


およそ定住者、滞在者が半々の400人づつに別れているが、もう少し細かく見ていこう。


まず、定住者から見ていくと、事務方として政庁職員、冒険者ギルド職員、探索者ギルド職員が80人ほど。

販売要員が約40人、各種職人が約100人、宿屋の職員が約50人、治安要員約80人、その他は約40人を前後している。


職人が多いのは、各種ダンジョン産のドロップアイテムを処理する必要があるからだな。

大半は、借金奴隷ものが多い。

コアな部分は、戦争奴隷扱いの亜人か、ブレインイーターを取り付かせた者が握っているので情報漏洩の可能性は低い。


次に多い治安要員は、探索者ギルド直轄の探索者達だ。

冒険者、探索者は、気の荒いものがどうしても多くなる。

その為に、ある程度武力制圧出来る者が必要になる。


兵士等でも構わないのだが、レベル上位者を鎮圧する必要があるのでダンジョンに潜りレベル上げが必要となるので探索者ギルドに所属させているが、亜人やブレインイーターが主である。


この町の亜人種は、基本的にモライミーズ家の奴隷であるため、反抗して傷をつけた場合領主の持ち物に傷をつけた扱いとなり、罪が重くなるようになっている。


それでも、亜人種を下に見る者は多いのだが。


治安要員は、町に常駐して治安維持を行う以外に、町の周囲での採取業務も行っている。

このモライミーズ領に置いて唯一周辺の採取を許された者であり、それ以外の者が採取やモンスターハントを行うことが出来ない。


冒険者ギルドから度々採取許可を出すようにと依頼が来ているようだが、既存特権のように考えているのだろうか?


元々、冒険者なんて言うものは、簡単に考えれば単なる傭兵や臨時傭いにすぎない。

猛獣等を退治する仕事や街道護衛の外注、危険なエリアでの採取が主な仕事だ。


それに雑用もだな。

簡単に考えれば短期のバイトだろう。

初級冒険者達にとっては日銭を稼ぐ重要な仕事ではある。


また、仕事にあぶれた者達のセーフティネットにもなっている面もあるが、冒険者ギルドが仕切る必要があるかと聞かれればないと答えるだろう。


ワンセンターには、そう言った仕事を斡旋する機関がギルドとは別に用意されている。

特定の機関を儲ける事により副次的効果も期待できる。


それは、技能の向上だ。

冒険者にとってこういった仕事はあくまでも一時的なものにすぎず、仕事もお座なりになりがちだ。


例えば、薬草の採取依頼を受けたとしてどのように採って来るかだ。

大抵は根元から引きちぎり、そのまま袋に詰めて持ってくる。

それでは、せっかくの薬草が痛んでしまう。


こういった事が起きるのは、知識不足が原因だろう。

必要な部位はどこか?採取の仕方は?保管方法は?そう言った専門知識がなく取り敢えず取ってくればいいと思っているものが多い。

また、群生地の薬草を根こそぎ採って来たりもする。


一度枯渇させてしまえば、復活するまで時間がかかるのだが、一度限りであれば儲けが多い方がよいと考えているのだろう。

こういった事が起きるのを防ぐには、採取経験を増やす必要があるり、専門の人員を配置するのが一番よいだろう。


ただ、それを管理するのは資金がかかり、小規模な領主では専門家を配置するのは不可能に近い。


そう言った事情で、冒険者ギルドが領内で活動許可を与えられているに過ぎない組織だ。


冒険者ギルドを使うのがてっとり早く楽ではあるのは理解できるが、冒険者という存在は領主がコントロール出来ない武力集団であり、そのような者が自由に領内を移動されては、治安維持が難しくなる。


モライミーズ領は、ダンジョンやそれに伴う資源に余裕があるので冒険者ギルドを設置すらしたくはないのだが、冒険者ギルドの勢力が強い為にある程度譲歩する必要が出てくるのがめんどくさいな。


sideout



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