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探索者ギルド トンネルベース本部 受付嬢side
日々、冒険者ギルドメンバーによる横やりに嫌気が差して、やめたい気持ちが日に日に強くなっていくのよね。
でも、ここよりいいお給金の所は少ないし、実家に帰っても嫁に行けって言われるだけなのよね。
確り勤めてワンセンターの支部に移動になるように頑張らないと。
「ちょっと、いいですか?」
気合いを入れていると、一人の男性が声をかけてきた。
暗い金髪でそれなりに整った顔をしているわね。
ローブを纏っているから魔法使い系なのかしら?
「ダンジョンに潜りたいのだが、ここで登録すればよいのだろうか?」
「ハイ、こちらで承っております。」
探索者希望の人のようね。
魔法使い系の人がここを訊ねて来ることは多いけど大抵は、ダンジョンでドロップしたアイテムとか魔法の触媒を求めて来ることがほとんど、探索者になりたいって人は珍しいわね。
「お一人ですか?」
「いや、仲間がいるのだが。」
う~ん、元冒険者か、傭兵のようね。
多いのよね、冒険者で食べていけなくてダンジョンに潜ればなんとかなるって思う人が。
「その方々もお呼びください。一緒に登録いたしますので。」
「ああ、今呼んでくる。」
思ったより礼儀正そうね。
元冒険者って粗暴な者が多いのに?
「すまない、彼女達も頼む。後、こいつらはどうしたらいい?」
長身巨乳赤髪の戦士風、小柄貧乳黒髪でヤンチャ系の盗賊風、茶髪で清楚系でレンジャー風の三人ね。
タイプが違う美人を連れているなんてどっかのボンボンかしら?
それに、ウルフを2体に梟を1匹つれているわね。
魔法使いじゃなくてテイーマーなのかしら?
「え~と、テイムモンスターでしょうか?」
「そうだよ。」
「では、まず、こちらの用紙に名前と職業をお書きください。また、パーティーを組まれるならこちらの用紙もお願い致します。文字はかけますか?代筆も可能ですが?」
「俺も彼女らも問題ない。」
「失礼いたしました。それからこちらのの用紙にテイムモンスターの記載をお願いいたします。」
「わかった。」
フム、すらすらと記入しているわね。
学を確り馬なんでいる証拠ね。
後は、戦闘能力が高かったら言うことなしなんだけど、つれている女性立ち飲み間に割り込めるかしら?
ちょっと厳しそうね。
多少のこなをかけておいた方がよいかしら?
「これでよいだろうか?」
「ハイ、ありがとうございます。ギルドについて説明がありますので、こちらにお越しください。」
探索者になれば、顔を会わす機会が多いでしょう。
ゆっくり攻略していけばいいわ。
sideout
ネスside
何やら前方から不吉な気配を感じるが、着いていくしかないな。
登録を済まさないとどうしようもないし。
「では、基本的な事から説明させていただきます。」
会議室のような部屋に通されたあと、黒板に向いて置いてある席につくと受付嬢が説明を始めた。
受付を放っておいていいのだろうか?
まあ、割りと暇そうだったし他にもいたから問題ないのかもしれないが。
「まず、あなた達はまだ探索者ではありません。この説明を聞いた後にカードを登録してからになります。その時、銀貨1枚を登録料としていただきます。」
「カード?」
「探索者用のカードを発行いたします。カードには、ランクがあり、ランクによってサービスが向上いたします。」
「ランクとはなんですか?」
「ランクは、潜った階層数によって決まります。例えば3層まで行けたものはランク3となります。ただし、ランク×1ヶ月以内に同階層にたどり着けなかった場合1ランク下がり、0になった場合登録取り消しとなります。お気をつけください。」
結構シビアだな。
まあ、最低一月に一回以上ダンジョンに入れば問題ないか。
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