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ネスside


魔縄を見てどう使うのかわからないようだな。

説明しておかないとな。


「まず、ダンジョンエリアの説明が必要だな。ダンジョンエリアを拡大する時、基本的にダンジョンエリアの縁から同じ割合で拡張する。」


「縁からですか?」


「そうだ、縁からだ。問題はまずここにある。普通に拡張すれば円形のダンジョンエリアとなる。」


「円形でなにか問題があるのですか?」


「ここから北に行けば何がある?」


「海ですが?あ、そういうことか!」


わかったようだな。

理解が早くて何よりだ。


「そうだ、海がある。海は海で利点はあるからエリア化しても問題ないが、ある一点のみ不都合が生じる。」


海は陸地よりも実は生存競争が激しい。

目に見えない程小さな生物が無数に存在し生き死にを繰り返しているし、陸地の生物がほぼ平面に生活しているのに対し海中は立体の為に生物の数も多い。

一体一体の生むポイントとしては小さいが、数が集まればなんとやらだ。


「欠点と言うのはこちらの思い通りの拡張ができないと言うことだ。地上にエリアを広げたくても海に拡張率を持っていかれると地上の範囲が狭くなる。どうにか地上部の割合を増やす方法が無いかと検討した結果がこいつだ。」


「どういう事ですか?」


「この魔縄は簡単に言えば延長コードだ。

この先についているのはエリアストーン。

エリアストーンは半径3メートルのダンジョンエリアを作ることが出来る。」


エリアストーンの本当の名はダンジョンコアの欠片と言うが、わざわざ言う必要はない。

ちょっと誤魔化させてもらおう。

他の使い方をされては困るからな。


「たった半径3メートルのエリアを作っても仕方ないのでは?」


「エリア拡張時の条件は、ダンジョンエリアの縁からだ。

エリアストーンにより作られたエリアもその範疇に入る訳だ。

今の俺のダンジョンの拡大は縁から1センチ強だ。

南側にも同じようにエリアストーンがあるから普通なら2センチ強しかないがこれを使えば、どうなる?」


「なるほど、エリアストーンを増やせばもう1センチは増やせると言うことですね。」


「違う。エリアストーン出来るのは、円形のエリアだ。

全方位に拡張するから2センチ強になる。

数を増やせばさらに増える事になる。

街道等に設置さえ出来ればかなりの範囲で行動可能になるだろう。」


「でも、途切れ途切れになるのでは?」


「左右から1日1センチ強が延びる事になるから1年あれば保々繋がる事になるから問題ないだろう。」


まあ、設置が出来るかどうかは別問題だが。

大型河川の水中に設置もさせているが、王国に対して帝国はかなり広大な領地を持っているからな。

水中から人知れず敷設出来る大型河川は限られている。

全域をエリア化するにはどのくらいかかるかわからんな。


「安全に行動したかったらこいつを使ってエリア範囲を広げるのもいいだろう。」


ケージが敷設をしてくれるなら手間が減るからこちらとしても大歓迎だ。


「わかりました。

早速領内各地に敷設していきます。」


「ああ、頼んだ。それともうひとつ。

エリアに関してだが、俺のダンジョンエリアとお前のダンジョンエリアが重なる部分に関してだが、基本的にお前は気にする必要はない。

ダンジョンを中心に広がっていくのだと思っていれば問題ない。

俺のダンジョンエリアと重なったら場合は、同化していくのだが、その部分のエリアに必要なポイントがなくなると思っていても間違いないだろう。

限界はあるがな。」


「限界ですか?」


「様は比率の問題だ。

50:50が最大比率になる。

それ以上は同化出来ない。

ま、それほど問題になるわけでもないし、エリア範囲の拡大に関しては半分のポイントで済むと思えばいいだろう。」


「デメリットはあるのですか?」


「ダンジョンエリア内で得られるポイントが比率割りされると言うことだけかな?どのみち自分だけでエリア化したとしても得られるポイントに代わりはないからそう困ることはないだろう。」


俺がダンジョンエリアを広げるときは下位のダンジョンの縁も範囲に入るから広げ易くなるだろう。


「大体はこんな所だ。後は他の者と協議して進めてくれ。」


「わかりました。」


初期投資分は回収できれば多少失敗しても構わないから好きにやってもらおうか。


sideout

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