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王都市民side


「次!!」


炊き出しをしている兵士が声をあげる。

俺の番だ。


「有り難う御座います。」


持って来た器に兵士がスープを入れてくれる。

大火事で食糧がほぼ焼けてしまったに王国軍の物資を放出してくれてありがたいものだが………。


また、具が減ったような気がする。

それでも食えるだけありがたいか。

食糧を貯蔵していた場所が丸焼けになっちまったし、北部の穀倉地帯がモンスターに襲われて食糧が入って来ないのだから。


細々と西部や東部からは入ってはいるようだが、住人に対してかなり不足している。

金があっても買うことが出来ない状況だから仕方ない。

早くなんとかしてほしいものだが。



「おい聞いたか?」


「何をだ?」


具の少ないスープを啜っていると同じように炊きだしをもらって来た奴が話しかけてきた?


「昨日の夜明け前に第二王子が軍を率いて出ていったんだが、その時、勝手に軍の物資を大量に持ち出したって話だ。」


「軍の物資をか?」


「ああ、証拠はこれさ!」


そう言って匙で器を叩いた。


「確かに具が減ったな。でも、なんでこんな時に?」


「婚約者の男爵令嬢の領地を支援するつもりだろうな。」


「王都ですらこんな有り様なのに、勝手なものだ。」


「ま、王や皇太子は立派な方達だ、この状況を何とかしてくれようと努力してくださっているからな。」


「ああ、もうしばらくの我慢だな。」


sideout



ネスside


「ネス様、第二王子が予定通り物資を奪って出撃したようです。」


「そうか、数はドの程度集めていったのだ?マイヤー?」


「ハイ、報告では、およそ200です。」


ほう、よく集めたものだな。


「では、そろそろ本気で部隊を動かそうか。」


「では、皆を集めますか?」


「う~ん、そうだな、シバとラニア、後は修羅でいいか、ああ、そうだ、リードも呼んでくれ。」


「わかりました。」


「皆を集めるのにどのくらいかかる?」


「2時間程いただけますか?」


「では、余裕を見て3時間後にここに集めてくれ。」


「では、手配して参ります。」





三時間後、俺の執務室に5人の配下が揃った。


「シバ、参りました。」

「ラニア参りました。」

「修羅、参リマシタ。」

「リード、参りました。」


マイヤーは、さも当然のごとく俺の斜め後ろにたっている。


「皆、よく来た、そっちのソファーで座って話そうか。」


「わかりました。」


シバ達は、一礼をして席についた。


少し前までは、恐れ多いと中々座ってくれなかったからな。

いい傾向だ。


「まず、集まってもらったのは、そろそろ男爵領を始末しようと思うのだが、それについて意見をしてもらいたいからだ。」


「「「「ハッ」」」」


「まずは、修羅に聞きたい、配下の再生スケルトン達は今どのぐらいいる?」


「再生スケルトンデゴザイマスカ?確カ800体程アッタトオモイマス。」


「その内、余剰戦力は?」


「スベテダシテモ問題ナイト。」


500体か、十分とは言えないが、スケルトン自体は、ドロップアイテムを集めて作った物だ、今後もコストをかけずに増やせるから問題ないだろう。


「スケルトンは日中行動出来なかったな?」


「ハイ、山脈ノ西部ノヨウニ魔素ヲ含ンダ霧デ太陽光ヲ和ラゲテイルバショヲ除キマスガ。」


「それ以外の場所で夜間のみに限定すればどうだ?」


「日中ハ土ノ中ニ潜ラセレバ問題アリマセン。」


フム、そうであればラインを引く事と土木作業は、問題無さそうだな。


「スケルトンドックやスケルトンオウル等のモンスターはどのくらい回せる?」


「通常タイプデアレバ300体程、ソコマデ多ク生産シテオリマセンノデ。」


こっちは、もう少し欲しいがまあいいだろう。


「スケルトンの数を増やす事は可能か?」


「ハ、ドノタイプデモ問題アリマセン。」


「再生スケルトンの数を後200、至急増やしてもくれ。」


「ハ!!」


他のタイプも欲しいが、まずは、スケルトンの数の確保が先だ。


当面の不足分は他の部隊から出すようにしないとな。

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