140、メインダンジョン 地上部
最終階層として、コアルームと付属しているマスタールームには、最近ではほとんど居ることがない。
各種設備や特殊なアイテム、保管用の金貨等の宝物庫、写本と原本等の保管庫として活用している。
どんな本であれ、かかれている情報は貴重で価値のあるものだ。
この世界の本は、羊皮紙に手書きが基本であるので当然の結果だ。
その為、中々よいものが手に入らないのが悩みだな。
各地で目立たないように購入を進めているが、どうしても巻が歯抜けになってしまう。
村を襲った時に回収したものもあるが、そこまで多くの物を手に入れることができなかった。
うちのダンジョンでは植物紙でコストが押さえられるし、手先の器用なパペット達が書き写してある程度の数を確保することが出来る。
もっとも、たくさんのパペットが一斉に机に向かい本を写しているところはシュールな光景だ。
最下層日あるコアルーム、マスタールームのあるエリアに転移陣はあるが、幹部のネームドモンスター、維持管理をしているメイドール、写本の製作整理をしているパペット以外は使用出来ないようになっている。
他のモンスターが来るためには、最低でも予備の7階層~12階層を抜けて来る必要があり、実質的に移動が困難である。
その不便さを解消するため、また、に築いた町を統治するために地上に築いた城で普段生活している。
もっとも、ダンジョンマスターの特殊能力の一つ、ダンジョン転移により、ダンジョンエリアないであればどこにでも転移が出来るので執務時間外は不在にしている事がおおい。
各種設備も初期に比べて大分様変わりした。
最上部の和風の城の部分はさほど変更がないが、下部4層は様変わりしている。
地上1層は、衛兵の駐屯地として整備しなおした。
各陸上部隊から選出された少数の精鋭が配置されているが、ほぼ捧杖兵のようなものだな。
各部隊から集めた為に特性がバラバラで集団戦力としては低い。
他にスケルトン部隊、リビングアーマー等のアンデット系モンスターの待機場所でもある。
こいつらは日光に弱いので郊外に駐屯地を作れないのでここに配置している。
それでも山岳部の洞窟エリアに移動させたので、一時よりは大分数を減らしているがな。
また、人数が激減したので1人辺りの個室が広くなった為、家族と同居も許可している。
もっとも、モンスターは召喚されて古いものでも5年程度なので、婚姻を結んでいる数は知れているが。
2層目は、特殊開発を行う実験室だ。
ゴーレムの改造、新しいポーションの開発、魔法関係の解析等を行っている。
作業していのは、コボルドマージやスケルトンマージ等の魔法使いを主力とした魔法開発部隊、コボルドスミス、スミスパペット等のゴーレム開発部隊、ドライアードを主体とした薬学部隊等がある。
ここで研究されたものを、パペット部隊が量産用に仕立て直し、地下の生産階層は、ここで開発されたものを量産することによって住み分けができている。
3層は、飛行型モンスターの待機場所になっている。
郊外に部隊の駐屯地をもうけてあるのでここにいるのは、移動用や配達用が主だ。
おれ自身が移動するのは、転移が出来るので問題ないが、他のものは限られた転移陣を使うしかない。
しかも制限のかかっているものもあり、割りと不便だ。
エリア外なら転移も使えないので移動や情報伝達、物資の輸送などに活動してもらっている。
第4層は、各種行政機関が入っている。
ダンジョン周囲に作られたモンスター達の街の管理だ。
街は16のブロックに分けられ、各種族が各々にあった街を形成している。
また、各地で購入した元奴隷の獣人族も各一族の数が少ないため2つのブロックに雑居して暮らしている。
ある意味混沌とした街ができつつあるが、他のエリアに比べ数が少ない。