138、メインダンジョンの現状 1
メインダンジョンのビオトーブはやっといい感じになってきたな。
安定感を求めるならこの階層の拡大はしばらく停止した方がよいだろうか?
現状では、斜度平均2パーミルの高低さの横幅30キロ縦幅40キロの陸地と20キロの海がある。
樹木は、初期に植えた物はそれなりに育って来ているし、後半はゴーレム等のパワーのあるモンスターが使えるようになったので山からそれなりに大きな物を移植することができている。
大分まばらではあるが。
それ以外に飛行系モンスターによる各種植物の種を仕込んだ泥団子をばらまいているので大分みどりが増えた。
雨等で流出する土砂が思ったよりも多そうだな。
海底にも土砂を入れる必要があったので放置していたがなにか手を打つ必要がありそうだ。
範囲が広いからな、土魔法でテトラポットを量産しておくか。
沿岸部の大半に土手を築いてもよいのだが、時間がかかる。
テトラポットであれば、マジックバックに入れて運べば問題なかろう。
まあ、大岩でもいいのだが、テトラポットの方が安定しそうな気がする。
隙間も多いし、水性動物の棲みかになるだろう。
陸地の草食モンスターたちも十分に増えているし、肉食系モンスターを放っても絶滅することはないだろう。
コブリンも放っておくか。
弱小モンスターの典型のようなモンスターだが成り上がりが一番期待出来るモンスターでもあるからな。
集団で上位のモンスターを狙う事もあるからな。
ウルフ系やアント系にも期待している。
上位種を倒せば進化に近づく。
コストと手間と時間をかけてビオトーブのような物を作っているのは、召喚可能な上位種を生み出す為なのだから。
基本的に、メインダンジョンは、食糧生産とモンスターの飼育が中心に据えている。
実際、ここまでこれるような者がいればだが。
実際、メインダンジョンの防御力は低い。
地上部は、広範囲に軍勢を配しているがそれを突破されるとほぼ生産階層と化しているので、体力が持てば容易に突破されるだろう。
体力が持てばだが。
地下第一層は、洞窟が張り巡らせており、スライムと光ゴケが成育しやすい状況になっている。
もっとも、効率よく掘削したため入り口より、2層までの道が一直線になっており、トラップ等もない。
二層は、延々と続く通路だ。
階層2つ分で200キロ近い。
ただ、通り抜けるだけでも4~5日はかかるだろう。
しかも足首が浸かる程度の水が進む方向から流れて来る。
水温も20℃を下回る冷たいもので体力が奪われる。
通路の壁は垂直であり、掘削することも出来ない。
また、スケルトン等のモンスターが徘徊しているので休息も取りづらいだろう。
所々深い穴が空いており、足場も悪い。
モンスターがいなくても突破することは難しいだろう。
戦力よりも距離が最大の防御となるが、それを突破されると他に防御手段がない。
3層目は、中心部は各種作業場であり、四方のに別階層を連結して倉庫として使用している。
勿体ない階層の使い方だとは思うが、最大保有ポイントを増やすためだから仕方ない。
ビオトーブや農場階層では整備に時間がかかるからな。
無理矢理増やしても仕方ない。
それに階層が増えたことにより購入出来るものの中に保管用コンテナと言うものがあった。
縦2メートル幅6メートル高さ3メートルのコンテナのような箱状のもので扉が閉まっている間、中の物の時間が停止するという便利な物だ。
生産量にたいして消費量が大分下回っており、なおかつ経済を混乱させるために大量購入した食糧の保管の為に大量購入した物を設置してある。
このコンテナ置き場として1つ、酒等の低温保管場所として1つ、微妙に増え続けている、金属類の保管場所に1つ、常温保管出来るドロップアイテム用に1つ使用している。
各訓練用ダンジョンからスケルトンのドロップアイテムとして鉄や銅、青銅等の武具が割りと集まって来るが、武具の類は、余っているのが現状だ。
しかし、鍛冶系モンスターのスキルアップの為にも武器や農機具の生産を続けさせている。
ある程度の予備の武器、農機具以外は保管しやすい用にインゴット加工させている。
常温保管しているのは、モンスターの糸や甲羅、骨等常温では腐らないアイテムを保管している。
こちらも消費が追い付かないがダンジョンマネーに変換するのが勿体ないと思われるものだ。