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123、襲い来るGの群れ 7

王国騎士団 第3部隊隊長 サムスン side


「思った以上に時間がかかった。急ぐぞ!」


俺たちは、150の兵を引き連れて、ヒットリー騎士爵領に急いで向かっている。

あのばか男爵令嬢のお陰で出発が大分遅れた。

だいたい、軍の貯蓄物資の大半を放出するなど何を考えているのか。


確かにやや物価高で庶民に与える影響は大きいが、家計がちょっとしんどいな位で飢饉ではないのだ。

それを人気取りに放出してしまった。


お陰で物資を集めるのに時間と費用が余計にかかってしまった。

国内問題でこれでは帝国が攻めてきた時どうするンだか。

しかも、他かだか150人分の物資を集めただけで物価高に拍車がかかってしまった。


商人どもがタイミングを合わせて買い占めに走ったせいだが、起点となった我々に怨叉の念が集中している。

我々が食糧を買い占めたと。


仕方がない、その程度の汚名は甘んじて受けるか。

この戦いが終われば退職して冒険者にでもなろう。

俺1人、職を辞任すれば他の部隊に迷惑はかからんだろう。


sideout




ネスside


フム、偵察部隊からの情報だと、騎士団が派遣されたようだ。

ソバージュ子爵領まで4日、そこからダンジョンまで7日かかる。

まあ、戦闘する時間もあるのでもう少しかかるだろうか?


さて、どうする?

それなりの精鋭部隊のようだし、ビックコックローチの群れを突破してダンジョンまで来ることは可能だろう。


片方は一層でもう片方も2層しかない。

防衛用モンスターも配置していないからな。

たどり着かれれば攻略自体は楽にできるだろう。


ダンジョン自体は実験のために創ったものであるから攻略されること自体は構わないのだが。


経験値稼ぎの狩り場にはさせるとつもりもないしな。

そうなったらおれ自身でダンジョンコアを破壊する予定だ。


放置するか?モンスター部隊を出して襲撃させるか?


放置するか。


他にもいくつかダンジョンの設置候補はあるし、もう少しダンジョンの作りを考えておくべきだったと思う。


ポイントを稼ぐ方法も用意しておかなかったのもミスだろうし、戦場になりそうなエリアをダンジョンエリア化していなかったのも問題だろう。


そういった情報が得ることができたのはよかったと考えておこう。

他にも食糧の買い占めでそれなりの資金も稼げたし、一応黒字と考えていいだろう。


募金させた物資をどうにかしないとな。

ブレインイーターに取り付かせている冒険者に護衛させて運ばせるとしよう。

多少金銭もあったようだし戦力も追加できるだろう。




ヒットリー騎士爵side


「ヒットリー騎士爵、こちらに受領印をお願いいたします。」


「フム、これでよいのかな?」


「ありがとうございます、では、こちらの物資の受領と義勇兵の指揮権はお渡しいたします。なお、ギルドで雇ったものが12名おりますので契約期間は2週間であることをお忘れないようにお願いいたします。」


「ああ、了解だ。」


「では、私は失礼いたします。」


「今からお帰りに?」


「ええ、問題ありません、では。」


一人で帰る気なのだろうか?

まあ、商人と言うよりは戦歴の戦士のような雰囲気を持つものだったので大丈夫のような気もしないではないが。


彼が運んでくれたのは防衛のために町で募金をしてくれていたクラップ商会が物資と義勇兵だ。

その中には元村人や怪我で後退した兵も混ざっていた。


その数30人。


兵力的に一息つくことができる数だ。

あくまでも現状維持が条件だが。


希望はまだありそうだな。

クラップ商会が派遣してくれた部隊は、あくまでも、クラップ商会の資金とソバージュ領で集めた義援金が元になっている。


避難させた妻に全財産を預けてあるからそれでもう少し兵力を集められるだろう。


できれば後30欲しい。

それだけ来てくれれば防衛ではなく、追撃が可能なのだがな。






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