閑話、ワンセンター、とある日のヒトコマ
ちょっとだけ時間が出来たので投稿しました
はい次の人。
滞在日数は?1日ね、銀貨2枚だよ。
え、入場料にしては高すぎるてか、理由はあるんだがな。
大抵、始めて来たのはみんなそう言うからな。
まず、最初に訂正しとくとここは町じゃない。
あり得ないぐらいでかいがこの城壁も含めて一つの宿屋なのさ。
まあ、それだけじゃないがな。
まず、入場料が高いのは宿泊費や2食分の食事代も含まれているんだよ。
最低ランクの部屋でもそれなりにいい部屋だぞ。
料金がかかるが部屋のグレードをあげることも可能だ。
え、ちなみにいくらだって?
最上級の部屋だと金貨2枚だったっけな?
一生に一度は泊まって見たいものだ。
王公貴族の気分が味わえるらしいぞ、どうだ?グレードアップしてみるか?
ハハハッ、そんな金もってないよな。
で、銀貨2枚払って泊まるのかい?
そうか、話の種に泊まっていくのか。
じゃあ、注意事項がいくつかあるから聞いてくれ。
まず、ここには結構な数の獣人の従業員がいるんだが、手出しはするなよ、奴隷ではあるが、持ち主はアーサガ様やネス様、クラップ様だ。
ここの領主みたいな者だと思ってくれ。
それに手を出すと下手したら死刑もあるから気をつけな!
そっち系の処理がしたかったら娼館もあるからそっちにいきけばよい。
別料金だけどな。
そんなにびくつかなくても、手出ししなければいいことだよ。
そうそう、入場札を渡していなかったな。
これをもっていけば、奥にいるものが部屋に案内してくれる。
え、もう少し話を聞きたい?
う~ん、まあいいか。
お前さんの後ろに並んでいるのもいないしな、説明するのも仕事のうちか。
今。渡したのは最低ランクの個室の札だ。
ここには、雑魚寝するような大部屋はないからな。
但し、1泊用だから延長するときは受付で申請してくれよ。
飯は、晩飯と朝飯がついている。
食いたかったら中心にある食堂でその札を見せれば飯を出してもらえるから。
基本の定食だが結構旨いぞ。
酒や追加は自腹で払わないといけないがな。
どんな酒があるのかって?
ワインにエールはもちろん、ドワーフ垂涎の蒸留酒もある。
それにここにしかないダンジョン産の酒もあるぞ。
懐に余裕があれば飲んでみたらいいぞ。
但し、結構な値段だがな。
後は、食堂の裏側に風呂がある。
その札で一回は入れるから試してみろ。
但し、入るときのマナーを守らないと常連にボコボコにされるから気をつけな。
後は、上級の客用の設備だから、高くつくぞ。
どんなものがあるかだけでも聞きたいって?
しかたねーな、まず、高給食堂かな、支払は金貨が必要だぞ。
それから、エステなんて言うものもある。
入ったことがないからよくわからんが、女性用の設備で入る前の2倍はきれいになって出てくる。
これを目的にお忍びで来るお偉いさんの奥方も多いらしい。
それから劇場か、立ち見席なら銅貨で見ることができるぞ。
俺は学がないからよくわからん芝居が多いのが難点だが。
後はカジノかな?
ちょっとした賭け事ができるから遊び程度に楽しんだらよい。
注意しておいてやるがはまるなよ。
渡した札の滞在期間を過ぎると問答無用で放り出されるからな。
あくまでここは宿屋だってことを忘れるなよ。
ン?ああ、ここじゃチップを渡したら犯罪になるからそれはしまっておけ。
他の従業員にも渡そうとするなよ。
受け取った側も渡した側も罰っせられるから。
まあ、なんだ、それなりに楽しんでくれ。
では、1名様ご入場です。