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106、あのゴブリンはひょっとして?

ネスside


う~ん、これはどういったことだ?

マリーが送ってきたゴブリンどもの住処に合ったものを検証していたのだが、集落のリーダーが住んでいた建物がちょっとおかしい。


円筒形の骨組みをモンスターや獣の皮がおおっている。

組み立てできる家のようだな。


これはひょっとしてゲルではないだろうか?

前世のモンゴルで使われていた移動式住居だ。


しかし、何故、ゲルのようなものがここにある?


この世界の遊牧民が同じようなものを開発した可能性は考えられるが、もっていたのはゴブリンだ。


こういったものを作ることはないはずだ。


全部回収できた訳ではないが、他の集落をからもって来た物のうちにもゲルのパーツらしき物があった。


1つであれば略奪してきた物である可能性も捨てることができないが、複数となるとゴブリンが作ったとしか考えられない。


他にもおかしな物がある。


弩もその一つだ。

ゴブリンの集落からいくつか回収されている。


この世界では、あまり使われることのない武器だ。

この世界には、ステータスやスキルといったものが存在する。

弩という兵器が使われていない理由はここにある。


ゲームに例えるなら、攻撃力1の者に攻撃力+1弓を与えると攻撃力が2になり、攻撃力50のものに攻撃力+1の弓を与えると攻撃力が51となる。


しかし、弩などの武器は、攻撃50の弩であった場合、攻撃力が1でも50でも攻撃力が50と変わらない。


弓や剣などは、さらにスキルや職業で修正がかかるが、弩などの武器には、スキルがスキルが存在せず、スキルなどによる修正がかからない。


スキルの成長もせず、攻撃力も変わらない、連射もできない、しかも通常の弓などに対して高価な武器でもある。


この世界の人間であればまず選択しない武器だろう。


まあ、逆を言えばどんなものでも一定の攻撃力があるとも言えるのだが。

先制攻撃で打てば雑兵でもそれなりのダメージを与えられるか。

俺も使うか?それは後で考えよう。


他には、干し肉や薫製肉などの保存食があったようだな。

これもゴブリンの習性や知識では、あり得ないものだ。


ゴブリンは多少腐っていても平気で食べるし、それで問題ない生き物だ、食糧の保存など考えることをしない。


それが保存食?

多少知恵のある者がいたとしても、1つ位ならひょっとしたら発明するかも知れないが、ここまで色々なものを思い付くとは思えない。


考えうることは、転生者の存在だ。

今まで、人属に転生すると思っており、注意を払っていたが、まさか、ゴブリンに転生していたとは思わなかった。


さて、どうする?

転生者の知識は貴重だが?

配下にすることを考えるべきか?


いらないな。


別に外部から配下を得ることにかんして、思うことは特にないが、さすがにこいつは、ジェルドのこともあるから、部下にしたいとは思わない。


時間をかけてじわり、じわりと戦力を削ってやろう。


マリーを始め、ネームドモンスター達に実戦を経験させるには丁度よい相手だ。

さすがに、ゴブリンキングの相手はさせられないがな。


シバや修羅でも一騎討ちは分が悪い。

他のネームド達では太刀打ちできないからな。


そこをどうするか、今後の課題でもあるが、最悪、俺、修羅、シバの総掛かりでかかれば、なんとかなるだろう。


今後は、モンスターの転生者がいることを前提に進めていかないと足元を掬われるかも知れない、注意をしていかないとな。






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