閑話、巌鉄のゴーレム研究2
次は、コアの確認かの。
ボディを取り替えた時どの程度動けるかじゃが。
ドワーフ型→ドワーフ型
ドワーフ型→エルフ型
エルフ型→エルフ型
エルフ型→ドワーフ型
の4タイプで検証するかの。
同型に移植したものは、少し動きがぎこちないが問題なさそうじゃな。
ボディの型を入れ換えしたものは転んだりしておるようじゃな、体の使い方がわからんで戸惑っておるのか。
また、体操をさせておくとするかの、うまく体を動かせるようになるかの検証じゃな。
別のタイプも検証用に作るかの。
4本腕タイプとケンタウロスタイプでいこう。
腕や足が増えるとどうなるかの検証じゃな。
先に検証した通りリビングアーマータイプの様にパーツを組み立てたものでも問題なくかどうしたんじゃから手足が増えても問題ないじゃろう。
おお、そうじゃ、リビングアーマーの中に骨格を入れてみよう。
スケルトンのドロップアイテムである骨をネスは集めとったはずじゃ。
一揃え、骨をもらえるように頼んでみるかの。
ああ、そうじゃ、スライムの粘液と皮も頼んでおこうかの、ちと考えがあるからの。
使いを出しておくことにして次にいこう。
レベルアップしたときの能力チェックじゃな。
パワーやスピードは計測いやすいものはもちろん防御能力も調べんとな。
通常型ゴーレムと特殊型ゴーレムで検証しようかの。
経験値稼ぎの相手はスライムでよいかの。
うちのモンスター達の訓練用にスライムのSタイプ召喚陣を3つ配置した部屋がいくつか用意してあるのじゃ。
これを使うことにしようかの。
スライム相手に、さすがに負けることは無いじゃろう。
通常型は石像タイプで重量ギリギリにしてある。
付近に同じに素材を粉にして撒いておこうかの。
レベルアップすればゴーレムに使える重量が増えるらしいのでひょっとしたら付近の砂を吸収して自己増幅するかもしれんからの。
エルフ型がバランスをとるために少し太く短く、自分で変形させたのじゃから可能性はあるの。
特殊タイプは、ドワーフ型に近いかの。
頭がなくその代わり石板が何枚かならんでおる板をのせている。
一種の的じゃな。
割れた枚数で威力を調べられるじゃろう。
ボディの交換ができるのならば部分的にも可能じゃろう。
レベルをあげればどの程度装甲が強くなるか試すつもりじゃ。
もうひとつ実験的な意味もあるがの。
後付け装甲はありか、どうかじゃな。
頭部につけてある板は取り外し可能な様に作っておる。
ゴーレムコアを取り付ける前と後で強度がどうなるか、レベルアップの前後ではどうか検証するためじゃな。
威力を調べるにはちょうどいいものがあるの。
クロスボウじゃ。
ゴーレムの前に調べておったんじゃが、こいつは、レベルに威力が左右されんのじゃ。
弓はレベルが高くなれば、それに伴い威力が上がるのじゃがな。
どうしてそうなるか、わからんがある程度以上のランクのモンスターには手持ち武器で戦う必要があるようじゃ。
元の威力をあげるためには大型化するしかないが命中率は下がるし、携帯性もなくなる。
攻城兵器や船上兵器にしか使い道がなさそうじゃの。
ダンジョンの攻略には、向かん武器じゃて。
もっとも、トラップとしてもごく浅い階層でしか使えんのはいたいがの。
ま、火薬兵器が出てきてもそう進化しなさそうなのが幸いかの。
わしらダンジョンマスターは、火薬と言うものがあるのは知っておるが、その情報は記憶のそこで封印されておるようじゃ。
前世では作り方を知っていたようじゃがな。
材料がさっぱり思い出せんのじゃ。
転生者や転移者ならわかるかも知れんがな。
対峙するまでには、何とか対応策を考えんとな。