91、ダンジョンマスターマリー2
マリーside
ネス様より石板をいただき、ダンジョンマスターになりました。
そのとたんに力が溢れて体が変容していくのがわかります。
変容後の種族はハイアントインセクティークイーンです。
ビイン様と近い虫人種になりました。
ダンジョンマスターは、人型ではなければいけないのでしょうか?
「マリー、体の具合はどうだ?」
「ハイ、かなり強くなったようです。ちょっと動きに違和感を感じますが大丈夫です。」
「そうか、ダンジョンの様子は把握できるか?」
「ハイ、大丈夫です。」
まず、私の体を案じてくれるなんてネス様は優しいですね。
よいお方が召喚主でよかったです。
「少しでよいから地上部のダンジョンエリアの拡大をしてくれるか?」
「ハイ、わかりました。」
石板を操作して地上の拡大をしましょう。
少しと言われましたので1,000ポイント分でよいかな?
あれ?1,000ポイント分拡張したのに2ポイントかえって来ました?
どう言うことでしょう?
「どんな感じだ?」
「ハイ、拡張はできました、しかし、少しではありますがポイントがかえって参りました。」
「ポイントがかえって来たのか?エリアの感じはどうだ?」
ネス様はそう問いかけて確認するためにご自身の石板を取り出されました。
私も確認しなくては!
「う~ん、こっちでは単位が小さすぎて増えたかどうかわからないな。そっちはどうだ?」
「ハイ、ダンジョンエリア支配率と言うのがあります。現在97,5%となっております。」
「また、微妙な数値だな。俺のエリアと重なった分だろうな。」
「ネス様、もう一度確認のために拡張してみますか?」
「そうだな、もう500ポイント分頼む、そのぐらいなら魔縄があるぐらいだからエリア化していないのと変わらないだろう。」
「では、拡張いたます。ダンジョンエリア支配率は97,9%に上がりました、ポイントの返却分はありませんでした。」
「わかった、重なった部分の割合でエリアの支配率が変化するのだろう。返却分は、重なった部分の必要ポイントの半分くらいだろう。」
「その様です、最大支配率がどうなるかはわかりませんが。」
「では、こちらも拡張してみるか。…………。どうだ?」
「ハイ、外縁分が拡張されています。2センチほどですが。ダンジョンエリア支配率は97,2%になりました。」
「なるほどな、大体理解できた。割合はポイントの配分だろう。後はモンスターをチェックしておこうか………。ん?」
「どうかなさいましたか?」
「いや、召喚がこのエリア内ではできないようだな、支配率が30%以上必要なようだ。すまないがしばらくこっちのポイントでモンスターを配置できない。」
そんな事は気にしなくてもよいのですが、ここは私がお預かりしたダンジョンです。ポイントも十分に頂いておりますよ。
「そっちの召喚状況はどうだ?」
おっと、ネス様の優しさに呆けて居る場合ではないですね、え~と、私が召喚できるモンスターを確認しなくては!
「アント系、アントインセクティー系が合計で15種召喚可能です。それとは別にモンスターポイントが50ポイントあります。」
「独立したダンジョン扱いのようだな、権限ををもっているときはこちらの召喚可能なものが使えたのだが。独立したためアントインセクティーに関連したもの限定となったようだな。」
「ポイントを消費してモンスターの召喚種類を増やしますか?」
「いや、後でどう使うか自分で考えてくれ。メインダンジョンでスライムと光ゴケをつけたブロックを用意しておくから、後で取りにこさせてくれ。」
「ありがとうございます。」
「後、手助けが必要な事有ればいってくれ、出来ることなら手をかそう。そうだ、コアルームに転移陣を設置したいから部屋を増設してくれるか?」
そうですね、ネス様のダンジョンへの転移陣を設置しなくては、私がそちらに行くときは地上を行けねばなりません、急いで増設いたしましょう。
「では、健闘を祈る。」
そう言ってネス様は転移していかれました。
期待に応えるため頑張りましょう。