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ぐ、ぐはっ!?

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ブックマークもよければ。

「さて、次は体術…なのですが、レイゼイ様が居ませんね。」




「冷泉はさっき気分が悪いって言ってました。」





「…なるほど。

 では、戻ってき次第参加という事で。



 まずは、ウノグチ様とホムラ様。

 イガラシ様とカゲヤマ様でペアになってください。」




 穂村とかよ…

 なんか嫌われてるっぽいし、あんま組みたくないんだけどな〜



 って、穂村のオーラが凄い!?

 気合入ってるな〜

 俺も気合入れていこう!!




「この訓練では、体の動かし方を学びます。

 正確には、魔法を使いながらの体の動かし方です。



 ウノグチ様とホムラ様は、使い易い強化魔法がある属性なので、その魔法を使いながら戦っていただきます。



 イガラシ様とカゲヤマ様は、魔法で周りの環境を変えながら戦っていただきます。



 それらの魔法は先程のリストに載っております。

 ご確認していただき次第、軽く動いてみて下さい。」



 なるほど。

 えっと、さっきのリストか。



 どれだろ…

 ()()か?



 使ってみるか。




()()




 …何か変わったか?

 動いてみ…




「うわぁぁぁぁぁぁ!?!?」





「おい宇野口!?

 どこに行くつもりだ!!」




「待って待って待ってぇぇぇ!!

 速いぃぃぃぃぃ!!」




 ちょっとジョギングするつもりだったのに!!

 なんだこれ!?

 体が思った以上に動いてくれる!!



「ウノ!?」

「……!?!?」

「ウノグチ様!!」



 五十嵐が表情で驚いてる。

 景色が巡るまじく変わって…

 凄いなこれ…

 そして目の前は…




 ははっ

 大きな木の影ね…





「あぁぁぁぁ!!!」



 ドゴッ

 人生で1度も体から出たことの無い音がした。

 猛烈な痛みが前半身を襲っている。



 ドスッ

 勢い余って本日2回目のクリティカルヒット。

 右半身だけぶつけた。

 机の角に小指ぶつけた痛みが右半身を襲う。

 泣きそう。



 バタッ


「はぁ…はぁ…

 やっと止まった…

 ふぅ…

 けど…痛すぎな…」



 …今頃気づいたけど、走るの止めれば良かったのか。



「ウノグチ様!!

 思考加速はお使いになられましたか?」




「はぁ…はぁ…

 思考…加速…?」




「電速は体の動きが異常に早くなる雷属性の魔法です。

 ただ、動きが速すぎて、自ら周りの状況を認識できないので思考加速と並列して使います。

 リストの注意書きに書いていたはずですが…」



 言われてみれば、あったような無かったような…

 実際あるんだろうな。

 っていうかさ



「はぁ…はぁ…

 分かり…ました。

 というより…治療…お願いして…いいですか?」



「は!!

 これは失礼しました!!

 こちらを使いましょう。」



 そう言うとカトさんはどこからか瓶を取り出した。

 中は淡い青の液体で満たされている。



 キュポッ


 子気味いい音を立てて、栓が取られる。

 辺りに不思議な匂いが立ち込めた。

 あんまり好きじゃないな。



 カトさんは俺の負傷した部位にその液体をかけ始めた。

 薄い緑色の煙が傷口から上がっている。

 煙が晴れると、傷口はもう無かった。

 他の場所にも次々に液体をかけていく。



「これはポーションというものです。

 薬に魔法的効果を付与し、液化し、かけても使えるようにしたものですね。



 種類も沢山ございます。

 この()()()()()()()は、これから何度も使うことになるかと。」



 へぇー

 凄いなこの世界。

 …何度も使うって何度も怪我するって事だよな?

 あまり使う機会が無いように気をつけよう…




「大方の傷の回復が終わりました。

 痛いところがあれば言ってください。

 では、訓練に戻りましょう。」




 先が思いやられる…けど頑張るって決めたし!!

 やってやる!!





 最初の場所に戻ると、穂村が仁王立ちで立っていた。

 毎度毎度偉そうだな。



「ふぅ。

 お待たせ、穂村。」



「宇野口。

 さっさと訓練を始めるぞ。

 手加減はしない。」




「ふっ、やってやるよ。

 お前こそ怪我しないように気をつけろよ!!」




「お前にだけは言われたくないな!!

 ()()()()()()



「だろうな!!

 ()()()()()()!!」



 さてと。

 待たせてしまったし、練習出来てないが始めよう!!

 …っていうかこれ何するの?

 穂村を抑えつければいい…




「グハッッ!?」




 視界が急にぶれた。

 違う、穂村に殴られたのか…



 カトさんは…何も言ってこない。

 こういう訓練をしろってことか。



「なんだ宇野口。

 また回復ポーションが欲しいのか?」



 クソッ!!

 唇が切れたっぽいな。

 血の味がする。



「上等だ穂村!!

 俺からも1発くれてやるよ!!」



 こうして体術の訓練は始まった。



 …ボコボコにされたのはまた別の話。






 ◆◇ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー◇◆


 冷泉視点



 トイレに駆け込んだはいいけど。

 どうしよう。



 本当に…

 分からないよ…



 私達まだ高校生だよ?

 なんで皆、なんの疑問も持たずに訓練なんかしてるの?

 体術訓練は対人だし、人を傷つけることになるのに。



 魔法もだ。

 私の魔法は軽々と木を抉った。



 あれは確実に人を()()()

 そして、これからこの世界で生きていく中で、きっと私達は人を殺さないといけなくなる。



 転移モノでのお約束。

 まだ決まった訳じゃ無いのに…

 そう思うと気分が悪くなって…




 家に帰りたいよ…



 まだ見たいアニメの録画が残ってるし…

 あの話の続きが読めてない…



 クラスメイトの皆はどうしてるのかな…



 私達5人だけ居なくなって、パニックになってるのかな。





 お母さんとお父さんに会いたい…

 シュウにも…











 ……落ち着いてきたかな。

 結局の所、女神様に送り返してもらうしか無いんだよね。



 女神様に頼んで…

 いや、私だけ皆を置いて帰るのはダメだ。



 …訓練に行こう!

 嫌だけど…本当に嫌だけど!!



 頑張らないといけない!

 戻るために!!



冷泉視点が書けました〜

良かった〜

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