第9話:忍び寄る影…。
更新遅くなって申し訳ないです…。
忙しくてPCに触れる機会が少なかったので遅れました。。
それからホームルームがあり、1時間目が始まって、4時間目まで難なく進んだ。
キンコーンカンコーン―――。
やっと4時間目が終わった。
そして、今日の午後は改修工事を行うみたいで、今から放課後となる。
「は、腹……、違った…。お腹減った…。」
そろそろ、言葉本気で気をつけないとな…。
「よく、できまし――――。」
隣の席の美羽が最後まで言う前に、たくさんのクラスメートが我先にと、集まってくる。どうやら俺に話しかけるのを、放課後まで我慢していたようだ。
「どこからの帰国子女なんですか?」
「彼氏とかいるの!?」
「これからよろしく!」
「詠人の行方は!?」
「付き合ってください!?」
おいおい…、変な質問まで混じってる…。
と、とりあえず、適当に返すか…。
「イギリスからの帰国子女です。彼氏は残念ながら…、いません…。よろしくお願いします。兄の行方は…ちょっと…。ご、ごめんなさい、お友達からお願いします…。」
律儀に全部返す俺って…。
「スリーサイズは!?」
「もしかして英語ペラペラ!?」
「イギリスってどんなトコだった!?」
「俺と結婚してください!」
質問攻めが続く。
さっき、全部返答したのが悪かったな…。
そんなときだ。
楓が近づいてくる。
「皆さん、千尋さんが質問攻めで困ってますので、今日はこの辺にしときましょうか。」
そう言うと集まっていたクラスメートは解散していった。
さすがクラス委員長…。
「まさかッ、ここまで人気だとはッ!」
隣で美羽が驚いている。
「……えい……、千尋…大丈夫………?」
「な、なんとか……。でも…、これが続いたらたぶんボロが出るかも…。」
「私たちがフォローしますので、頑張ってください。」
楓は頼りになるな…。
「うん…、わかった。ありがとう!」
「話中悪いけど、お腹減ったぁ………。」
それに比べて美羽は…。
まぁ、仕方ないな……。
「じゃあ、ご飯でも食べに行こうか……?」
そう、俺は切り出した。
「……賛成………。」
「いいですわね。」
「はやくッ、はやくッ!」
満場一致で、その後ご飯を食べにいった。
駅前のファミレスでご飯を食べて、ぐだぐだ話していたら夕方になっていた。
「もう夕方か…。早いな…。」
「楽しかったら時間が過ぎるのも早く感じるもんねッ?」
「まぁ、そうだな…。」
他愛もない会話をしながら、みんなで帰りだす。
そして、
「じゃあ、詠人様、私達はこっちなのでまた明日会いましょう。」
「……ばいばい…。…詠人………。」
「おう、明日な!」
「バイバイッ!楓ちゃん、凛ちゃん!」
そう言い、楓と凛とは別れた。
そして、美羽と再び家の方向に歩き出す。
きれいな夕日が射している。
自分の影もくっきり映って――――。
「あれ……?」
俺の影、今動いてなかったか……?
「どうしたの?」
美羽がそう聞いてくる。
再び自分の影に目を落としてみる。
しかし、何ともなかった。
「い、いや、何でもない。」
「変な詠人…?今日も色々大変だったし、疲れてるのッ?」
「あ、あぁ…。たぶんな……。」
そう話していると、自分の家まで着いた。
「詠人ッ、じゃあ明日ねッ!何か用あったら呼んでッ!」
「了解ー。また明日なっ!」
そして、美羽と別れて家に入る。
ガチャッ。
「今日も疲れたな……。お風呂入ってすぐ寝るかぁ…。」
そう思い、すぐお風呂に入って自分のベッドに転がる。
「やっぱりベッド最高……。」
そう言いながらゴロゴロしていると、すぐに眠りに落ちた。
コツコツコツ―――。
「う…ん………?」
なぜか夜中に目が覚めた。
時計を見てみると、午前2時をまわっている。
そして、物音がすることに気づく。
コツコツコツ―――。
「…?何の音だ……?」
コツコツコツコツ―――。
「階段…?」
階段からその音は聞こえてくる。
「階段を誰かが上がってる…?……っ!?」
急いで脇に置いてあったバッドを手に持つ。
コツコツ―――コツ……。
その音は俺の部屋の前で止まった。
そして、ドアノブがまわる。
ガチャッ。
「っ!?」
驚いた。
俺の部屋に入ってきたのは得体の知れない黒い影だった。
背丈は2メートルはあるだろうか…。
それに大きな手をしている。
とにかくやばいオーラが漂っている。
俺の直感が危険だと感じているのが分かる。
「…………。」
気づいたら俺は無言で窓の方に後退りしていた。
それをゆっくりと追ってくる影…。
「これでも喰らえッ!」
俺はその辺にあった重い辞書などを、手当たり次第にその影に投げつける。
俺が投げた物はその影に当たった…。
はずだったが、全部その影をすり抜けていく。
「マジかよ……。」
俺が驚いている間にも、その影は近づいてきた。
そして、俺とその影の距離は、1メートルもないくらいになった。
「くっそ…。」
そう言いながら、手に持っているバッドでその影を殴る。
が、やはりすり抜ける。
そして、その影は大きな手で俺に触れようとしてきた。
「や、やばいっ!」
そう思ったときに、俺の体が光る。
緑色の光が俺の部屋を照らす。
眩しい光は、10秒くらい光り続けていた。
「な、なんなんだよ…。一体…。」
眩しくて目を開けられなかったが、光が収まったので目を開く。
すると、俺の目の前には半透明の緑の壁ができていた。
俺と黒い影との間にあり、遮断してくれている。
黒い影は、再び俺に触れようとしているが、その壁が邪魔で俺に触れることはできない。
「た、助かったのか…?」
そう思っていたが、その壁が遮断しているだけで、依然と黒い影はそこにいる。
「どうしよう…。」
その時だ。
次回は12月中旬にUPする予定です。(遅くなったり早くなる場合があります。)