第6話:掃除大作戦。
第6話です。
ちょっとサイドストーリー?的な感じで書きました。
「ただいまー!!」
そう言って、俺は自分の家に上がった。
みんなが玄関に集まってくる。
「………、詠人…ぷっ…ぷふっ…、も、もう…だめ……アハハハハッ。」
「…うっ…ひっく……。え、詠人様……助けてぇ……!」
「…うん…、何も…見てないわ……。でも…ちょっと……ショック………。」
玄関に上がるなり、3人が変なことを言ってきた。
「こ、これは……。ど、どういう状況なんだ……?俺のいない間に何が………。」
……この状況になるまでの経緯……。
「あ、れ…?さっきの蘇芳さんに出した分で、紅茶切れたのか……。でもせっかく来てくれたし、出さないとなぁ……。」
居間にみんなをあげたが、出す紅茶が切れていたのだ。
「ちょっと、そこまで紅茶買ってくるからそこで待っててっ!!」
そう言って、俺は家を出て行った。
「詠人帰ってくるまで何しとくー?」
「………うん…………?」
そう3人で迷っていると、楓が口を開く。
「そうですねぇ……。詠人様はまだ1人暮らしなんでしょうか……?」
「そうだよッ!詠人の両親は仕事で海外行っちゃってる。帰ってきてたら隣の家の私が気づいてるッ。」
「それなら待つ間、みんなでお掃除でもしましょうか……!」
そう楓が提案した。
そして他の2人がそれを了承する。
「…了解……。」
「いい考えだねッ!じゃあ、私お風呂場辺り掃除してくるー!」
「…2F…行ってくる……。」
「では、私は台所でもしましょうか……。」
そう言うと、各自掃除に移った。
美羽→お風呂場にて。
ガラガラー。
お風呂場のドアを開けた。
「着いたッ!…………。…久しぶりにお風呂場見たなー……。」
私と詠人は家が隣で、小さい頃からの幼馴染み。
さらに、私の親と詠人の親の中も良くて、昔からどっちかの家に泊まったり、お風呂に入ったりしによく行っていた。
「…。昔はよく一緒にお風呂とか入ってたなぁ…。懐かしい…。いつからかな……、一緒に入らなくなったの……。」
昔のことを思い出していた。
「最近、ちょっと寂しいかな……?」
そんなことを考えていたが、すぐに我に返った。
「って、何を考えてるんだ、私ッ。今は掃除するんだったッ。美羽ふぁいとッ!」
そう言って、掃除に取り掛かった。
「お掃除、お掃除、おっそーうじッ!お掃除、お掃除、おっそーうじッ!おそ…、うん…?」
な、何かを見つけた。
「こ、これはッ……!?も、もしかして、この形、色のツヤ、光る職人技?……。雑誌の最後らへんのページとかでよく見かけるような……。」
どうやら何かに使う道具のようです。
「わ、わわ、わかったッー!し、身長伸ばす器具だッー!……ぷ…ぷふ……くぅ…。」
その時、玄関から声が聞こえてきた。
一番上へ続く。
楓→台所にて。
「男性の方の1人暮らしなのに、以外に片付いてる……。困った…ですわね…。」
でも、何かしないと……。
そう思い、よく周りを見てみる。
すると、
「あっ…、片付いてないところもあるんですね…。」
朝食べた後のと思われる洗い物だった。
「詠人様、朝からのドタバタで何もできなかったとおっしゃっていましたが、これもそうですわね……。」
そう言いながら作業にとりかかる。
「詠人様、1人暮らしですけど、ちゃんと食べているんでしょうか……。」
そう心配事をしながら洗っていた。
そんなときだった。
悪夢が起きる。
ガサガサっ…。
「………?」
ガサガサッ…。
「何かし……ら―――?」
ある生物と目と目が合ってしまった…。
こげ茶色の小さい姿に、長い触角…その他色々…。
「い……、いやぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
その生物はどんどん近づいてくる。
「だ、、だめ…。わ、わ、わたし…あ、あなただけは、む、む、むり…なんです……。」
その時だ。
玄関から声が聞こえてくる。
一番上へ続く。
凛→2Fにて。
「…部屋…いっぱい……。………?」
部屋を見て回っていると、ある人物の部屋を見つける。
『詠人の部屋 ノック忘れるな!』
そう書いてあるドアを開け、部屋に入ることにした。
「入るよ……。…うっ……、汚い……。」
朝からの真一とのやりとりがあったままの部屋。
もちろん散らかり放題です。
「でも……、掃除………。」
掃除を開始した。
「………。」
もくもくと作業を進める。
そんな時だ。
「…何だろう……?」
ベッドの下に1冊の本があるのが見えた。
「……?」
開いてみた。
顔が赤くなる。
「………。…巨乳……ばっかり………。」
他にもそういう本が転がっていた。
しかし、あるテレビ番組を思い出す。
「………貧乳は…ステータス…………?」
その時だ。
玄関から声が聞こえてくる。
一番上へ続く。
お疲れ様でした。