第10話:みすてりあす。
更新遅くなってすみません。
12月に入った途端、色々忙しくてPCに触る機会が激減しまして……orz
そして、その時だ。
―――ドシュッ―――
鈍い音がした。
「な、なんだ!?」
奇妙な音を聞き、驚きの言葉を口に出したときには、真っ直ぐな白い線を描くような閃光が、その影を貫いていた。
一瞬の出来事でよく見えなかったが、かなり遠くの方から、飛んできたように見えた。
そして、その白い閃光が貫いた黒い影の方に目を移す。
「ぐおぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛………。」
そう叫びながら、その影が崩れ落ち始めた。
明らかに苦しんでいる…。
「俺が色々やったときには、カスリ傷さえつかなかったのに…、なんで…。」
驚きを隠せない。
「ぅ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛……、………。」
驚いている間にも黒い影は苦しそうに叫んでいた。
しかし、しばらくするとピタリと動きを止めた。
そして、消えていった…。
「一体…何だったんだ…。」
何かに攻撃された…?
さらに、その攻撃で黒い影は消滅した……。
「不可思議な現象の連続…。やっぱり、俺の魔力に関係があるのか……。そして、蘇芳さんが言っていた、俺を狙う人たちに関係が…。」
そう思いながら、さきほどの出来事を振り返る。
白い閃光は窓を貫通してきたが、窓ガラスは割れたりしなかった。
そして、その黒い影だけを貫いた…。
「………。誰かが助けてくれた……のか…?」
そう思っていると、俺の前に展開されていた半透明の緑の壁も消えていった。
「今消えた壁も一体なんなんだ……。あー、もうっ、分からないことだらけだっ…!蘇芳さんはいつ来るんだろ―――。」
―――ピンポーン、ピンポーン―――
全部言葉を発する前に、チャイムが鳴り響いた。
「…?誰だろう…?もしかしてっ…!?」
急いで階段を降りる。
そして玄関に着く。
―――ガチャッ―――
ドアを開く。
「どなた様ですか…?」
目の前にいたのは美羽だった。
「詠人ッ!!」
切羽詰った顔で俺の名を呼んでくる。
「な、なにっ!?」
「詠人の家から、大きな音したけど大丈夫ッ!?」
さっきの争いの音が、隣の美羽の家まで聞こえていたらしい。
心配して見に来てくれたみたいだ。
「だ、大丈夫っ!何でもないよっ!」
さっきあった出来事を話しても、話が通じないと思い誤魔化す。
「ホ、ホントにッ!?」
「大丈夫だってっ!心配…な…い……っ………?」
あれ?
目の前が真っ白に……。
「詠人ッ、大丈夫ッ!?」
「…………。」
「詠人ッ!?えい――――。」
美羽が何か叫んでいたが、俺の意識は遠のいていった。
一方、
―――詠人の家から数キロ先にあるビルの屋上―――
「…………。………ターゲットの…安全……確保……。………任務完了………。…帰還します…。」
続く!
次はクリスマス前にUPする予定です。
(予定より早くなったり遅くなる場合があります。)