前兆
暫くすると面白くなって来ると思いますので、よろしくお願いします。
投稿は不定期です。
一話。
俺は、「浅沼 秀忠」
戦国武将みたいな名前だが、いたって普通の高校生だ。
スポーツはそこそこ。
小学校の頃から、いつも二番か三番。
一番になったのは根性でやった小学校の頃の前跳びの回数くらいだ。
みんなは、面倒くさくなってやめたのだろうが、僕はそれに気づかずに喜んだ。
勉強は・・・そうだなぁ。
高校は偏差値59くらい。
頭が、いいか悪いかで言われると普通としか言いようがない。
すごく悪い成績は基本的にはとらないが、すごくいい成績も、たいして取らない。
そして友達と呼べる人間は少ない。
そこそこうまくやってはいるが、男子高校生の会話の8割は下ネタである。
話しているうちに馬鹿らしくなってしまって楽しくないし、いじめられたり、裏切られたり、裏切ったりでどうにも疲れる。
僕は凡人である。
取り柄も言えぬ。
しかし、天才な人間は幸せなのだろうか。
天才たちは社会通念の多くを馬鹿らしく思い、漫画や、アニメをつまらないと思うだろう。
私は違う。
弟の小学生向けの漫画でもおもしろいと思うし、一日中くだらない糞ゲーなどで、時間を潰せる。
平凡な人生だが、悪くはないのだ。
スポーツで、天才な人間は??
きっと幸せではない。
少なくとも僕は危険な技や、練習で、怪我をしたり、注射を打ってまで試合をするのはごめんだ。
そこそこでいいのだ。
そんなある日、彼女は僕にこういった。
「好きです!付き合ってください!!!」
へ?
帰りがけ、近くのスーパーの裏で事件は起こったのだ。
彼女の名前は南雲凛
まぁ、可愛い。
モテる。
だから悩ましい。
なぜ、おれにこんなことを?
緊急事態である。
直ちに仮説を立て、起こりうるあらゆる事態を想定する必要がある。
『緊急事態です。起こりうるあらゆる事態を想定し、できるだけこの危機を穏便に済まします。
直ちに会議室へ集まってください。』
仮説 1 《ドッキリであった場合の想定される事態》
「好きです!!付き合ってください!!!」
「え?いや、なんでおれ?」
もじもじする彼女
「だって、秀忠くん。かっここいいから。」
「え?そんなこと言われたことないけど?」
「かっこいいよすごく。
ね、だから・・・」
「うん。分かった。友達からなら」
「やったぁ!じゃあ、こっちに来て!メアド交換しよ?」
「うん」
愚かなる男は誤った選択をしたのだ。
彼女に近づこうとしたそのとき・・
ザーーーーーー
「うわっ!」
「マジ受けるんですけどーーーーーーー」
「ひどーいww びしょ濡れー」
笑いながら現れしDQN。
彼は惨めにポタポタと垂れる水をもふりはらえずに、立ち尽くしたのだった。
『こんな恐ろしい未来が待っているとは・・・』
『それならば断った方が無難か・・・。』
『いや、もしかしたらこんな可能性が・・・』
仮説 2《ドッキリであったが断ったことで更にDQNを刺激した場合の想定される事態》
「好きです!!付き合ってください!!!」
「ごめんなさい」
「は?」
彼女が、笑いながら固まる。
「なんで?」
「いや、なんでと言われても・・・」
DQN登場
「凛ちゃーん 振られちゃったwwww」
「マジ受けるんですけど〜」
凛が舌打ちをしておれを指差す。
「不愉快だわ。ねぇ、こいつボコボコにしといて」
「いいぜ!その代わりおれとデートね」
「は?おれだし!」
男のDQNがこっちに歩いてくるのだった
『はっ。どっちにしろやばいではないか!』
『ピンチですぅー』
『くっ。どうすればいいんだ??』
俺の中では延々と脳がフル回転で会議が続いたのだった。