表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
原作では破滅の悪役令嬢〜でも色々違います?(再編集版)  作者: Masa(文章力あげたい)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

26/71

湊の誤算

 晴れた休日の朝、玄関前で、湊はことねを待っていました。


 そんな湊の格好はジャケットに、グレーのパンツ姿です。


 今日の朝一番に彩乃の家から、帰ってきたことねは、さっそく湊に抱きついてきました。


 そして、これから二人きりで、デートをしようと言い出したのです。


 ーーたしかに最近色々あって、一緒にお出かけをしていなかったことを思い出した湊は、了承して今に至ります。


 「お待たせ! 湊! どう? この服似合っているかな?」


 ことねは、湊に向けて一回転。 パンツルックにTシャツ姿のことねに対して、湊の感想は元から決まっていました。


 「⋯⋯ことねは、なにを着ても似合っているよ」

 「え~ いまひとつな解答するね!」

 「そうか? 正直な気持ちを伝えたんだが⋯⋯」


 二人で話し合っていると、美羽が会話に割り込んできました。


 「ことね様! あとついでに湊も、いってらっしゃいませ!」

 「美羽ちゃん、そんな態度で大丈夫? 今日で湊は完全に、私が落とすよ?」

 「Why? どう言うことでしょうか?」


 玄関で美羽とことねが話をしている。 湊は内心、ため息を吐きます。


 ーーことねは、湊と美羽の関係を誤解しているようです。


 櫻井美羽。 彼女は成人後に、ことねと顔合わせする予定だったのです。


 美羽には将来、ことねの秘書として働いてもらうように、子供の頃から教育がされていました。 


 しかし、美羽のパパである和馬と喧嘩して、美羽は家出をしたのです。


 後ほど、美羽の親から連絡が来た時に、聞いた話によると「知らない女性と、仲良くなんて出来ない!」と言うことで、一度でもいいからことねに会わせるかどうかで、揉めたそうです。


 実は美羽は、最近この土地にやって来た、帰国子女なのでした。


 ーーしかし、入学した高校で美羽はイジメにあいました。


 その期間は、理想学園へ入学してくる、たった数日間でしたが、その相手たちは最後まで美羽のことを執拗に傷つけていたようです。


 湊の知っている美羽は、いつもニコニコしていて明るい子だったので、久しぶりにあった時の元気のない傷ついた美羽を見て、愕然としました。


 その理由を知りたかった湊は、美羽の状況を調べて、事情を知りました。


 幸いなのか、和馬さんやことねは、この事実に気づいていません。


 きっと、二人が気づけば大事になるでしょうからーー


 だから、学校でも湊は美羽を気遣っていました。 


 そんな美羽が、ニコニコしながら、ことねと会話しているのを見て、湊は改めてことねの人懐っこいところが好きになるのでした。


 ことねとの出会いは、物心ついてすぐのことでした。 


 なぜかことねは、初対面の時から湊に好意を伝えてきたのでした。

 

 当時の湊は、その意味を理解していなかったのですが、今ならわかります。 


 ことねの好きは、ライクではなくラブだと言うことをーー 


 最近の彼女はそれが通じてないと勘違いして、好意の例えを並べて伝えてきます。


 湊はもう充分に伝わっていますが、ことねの反応が面白いので、内緒にしていました。


 「よし! どこ行く? 私、湊とだったらどこでもいいよ!」

 「おいおい⋯⋯出掛けると、言い出した本人がそれかよ〜」

 「えへへ。 だって昨日の夜、湊に会えなくて寂しかったから!」

 

 そう言うと、ことねは湊の腕に抱きつきました。 いや、これはもはや締め付けているように見えます。


 「そうだな、映画でも行こうぜ! 俺、見たい映画があるんだ!」

 「なになに、あ! 待って、当てて見せるね、ハーレムランドでしょ!」

 「⋯⋯そうだよ。 正解だ、ことね」

 「⋯⋯あ、そうなのね。 やっぱり教育が必要ね⋯⋯」

 

 するとことねの態度が豹変して、湊を冷徹な目で直視します。


 湊が美羽に構っていることが、完全に裏目に出た瞬間でした。


 ーーもしかして昼休みに、美羽と一緒にいることがバレている?


 湊は内心、冷や汗を掻きながら、ことねへ苦笑いするのでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ