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「何か、変な人…ね。」

阿蘭からその刀鍛冶の話を聞き、楓が頰を引き攣らせる。

「当てはめる例えがない程度におかしな奴だ。」

思い出したのだろうか。吽蓮は無言で腕を擦り、阿蘭は苦々しい顔をしている。

白鴉はくくっと笑いを押し殺している。面白くて溜まらない。そんな様子だ。

「後々勝手に語ってきたが、奴は山向こうの村に住む刀鍛冶だと言っていた。一時期よく顔を出したがもう来てもいない。」

確かに阿蘭は整った顔立ちをしている。

その彼の神楽を見、惚れ込んだ女性がいるのも頷ける。

「そっか…阿蘭はどの時期に神楽を舞うの?」

もしかすると金森和泉という名の刀鍛冶にたどり着くためのヒントになるかもしれない。

そう思い尋ねた楓に阿蘭は少し嫌そうな顔をした。

「見せてとか言わないから。どうせダメでしょ?季節でその人がこの辺に来る来ないがあるのかもって思っただけ。」

「…もう随分と前の話だ。探すのは自由だが生きているかどうかもわかったもんじゃない。」

阿蘭の言葉に肩を落とした楓だが、すぐに顔を上げた。

「そうなの…。ねぇ、何で神楽舞ってたの?」

「……別に。…あるだろそんな時だって。」

「無いでしょ。」

「…………。」

気まずい沈黙が流れる。

「帰らぬ主を想う気持ちは小娘にはわからんだろうな。」

「白鴉さん。」

じろりと白鴉を睨み、黙らせる。

「変人ではあったが確か息子も刀鍛冶だと言っていた。探すなら探してみろ。山向こうの穂高村というところだ。」

「ありがとう。女性の刀鍛冶なら見当付きやすいかもしれないし、探してみる。」

「?和泉は男だ。」

「っ!」

目を瞬かせた楓に白鴉がまた声に出して笑った。

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