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世界が滅びかけたので竜は旅に出る  作者: 火川蓮
第四章

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chapter28 迷い込んだ先

※複数視点です

side:ヴァリアス


襲ってくるゴブリンたちは、倒しても倒しても現れては襲いかかってくる。

やはり、おかしい。


耳と魔石はきちんとドロップする。

だが──この状況はどう考えても異常だ。


そんなことを考えていると、子竜たちが目を覚まし、ふわふわと飛び回り始めた。


「きゅいー?」


「きゅ?」


「きゅきゅ?」


子竜たちは、「ここ、どこ?」とでも言いたげに鳴いている。


起きてきたなら、ちょうどいい。

人型に変わろう。

ドラゴンの姿のままでも問題はないが、洞窟内では少し窮屈だ。


私の身体が光に包まれ、次第に小さくなっていく。

そして──茶髪のロングヘアを持つ、幼い少女の姿へと変化した。


「「「きゅ!?」」」


子竜たちは、揃って驚いた様子だ。

私は軽く微笑み、手招きしながらそれぞれの頭を撫でてやる。

だが、その間にも事態は進行していた。


私が倒したゴブリンのドロップアイテム──耳と魔石が、地面へと沈み始めたのだ。

その光景を見た瞬間、私は“ある可能性”に気づく。


──あれ?

もしかして、ここは……。

私は、この洞窟が何であるのかを理解した。


■ ■ ■


side:???


「マスター、大変です!!

侵入者が現れました!!」


副官を務める者が、慌てた様子でぼくの実験部屋へ駆け込んできた。

……今、ちょうど良いところだったのに。


「……で?」


ぼくは淡々と返す。

現在、迷宮を強化するため、内部の魔物同士を意図的に争わせている最中だ。


最近は冒険者も来なくなり、正直──暇だった。

だからこそ、こうして素材をドロップさせ、迷宮に吸収させている。


そのおかげで、階層の生成速度は飛躍的に向上した。

ついでに魔法実験もできるし、腕も鈍らない。


ダンジョンマスター権限で支配してはいるが、“何でも言うことを聞く”だけの存在では、正直つまらない。


仲間──もっとも、アンデッドだが──にも研鑽するよう言ってある。

いつ、何が起こるかわからないからね。


「侵入者は……ドラゴンです!!」


「──ドラゴンだって?」


その言葉を聞いた瞬間、胸が高鳴った。

ドラゴンに遭遇するのは、これが二度目だ。


最初の一体は、人の姿に変わることができる規格外の存在だった。

あの金髪のイケメン──最深部まで辿り着いたかと思えば、ぼくの顔を見て、にやりと笑い、何もせずに去っていった。


……あれは一体、何がしたかったのだろう。

この迷宮に囚われて、どれほどの時が経ったのかはわからない。

外の世界の様子も知らない。


最初は絶望したが、死ぬことすらできなかった。

だから開き直った。

ならば──最高の迷宮を作ろう、と。


冒険者は魔物を倒し、素材を拾い、成長して帰っていく。

それこそが迷宮ダンジョンの在り方だ。

迷宮に眠る宝目当ての──欲にまみれた者も来たが、

大半は魔物に殺されるか、逃げ帰るだけだった。


そして、いつしか──誰も来なくなった。

久方ぶりの客人。

しかも、ドラゴンだ。


「……面白くなってきた」


ほくはそう呟き、侵入者がいる領域エリアを映し出した。

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