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世界が滅びかけたので竜は旅に出る  作者: 火川蓮
第一章

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chapter1 葛藤

食事にありつきながら、ふと思った。

――私は、いったい何者なのだろう?


魔法や冒険者ギルドのことを、なぜか知っている。

冒険者ギルド……その響きはどこか懐かしい。だが、何なのかは思い出せない。


思い出そうとすると、頭の中に霞がかかる。

存在しない記憶ではない。確かに“あった”記憶だ。

それだけは、はっきりとわかる。


……記憶喪失、というやつなのだろうか?


私は生まれたばかりのドラゴンでありながら、

過去を探ろうとしてはモヤモヤを抱え――結局、黙ってスマッシュボアの肉を噛みしめていた。

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