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世界が滅びかけたので竜は旅に出る  作者: 火川蓮
第二章

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23/35

Quiet talk 死霊の操り人の正体

※番外編です

※???視点

side:???


「ありえない……ありえないだろ……!」


私は――2体の最強の従僕しもべを一瞬で消滅させられ、戦慄していた。

《死霊召喚》《儀式魔法》《錬金魔法》――それらを駆使し、何百年もの試行錯誤の末に生み出した手駒だというのに。


あの死霊竜ドラゴンゾンビとスケルトンドラゴンを召喚できたとき、私は歓喜した。

私は元人間。

今は不死王ノーライフキングとなり、"研究者"の名で知られている。


かつて“ディルカナ帝国”に仕え、様々な実験を行っていたが――ある日、不慮の事故で命を落とした。

しかし目を覚ますと、私は瘴気に満ちた森の中にいた。

そして、命を失ったはずの身体は、もはや死を超越した存在へと変質していたのだ。


それから数百年。

私は実験を重ね、ついに死霊竜の召喚に成功した。

もっとも、あの召喚には膨大な準備が必要だった。

無数のアンデッドを錬金魔法で融合し、儀式魔法で魂の通り道を開かなければならなかった。

単体では決して呼び出せぬ、禁断の存在――それが死霊竜だ。


私はさらに力を求めた。

ドラゴンの死体さえ手に入れられれば、完璧な不死の兵を作れるはずだ。

そのため、竜がやって来ると噂される森を探し続け、数十年。

ようやく――この地に辿り着いた。


不死となった今、寿命の概念はない。

飢えも、渇きも、痛みすらも感じぬ。

ただ――「知りたい」という欲求だけが、私を動かしていた。


すべては順調だった。

ドラゴンの群れを見つけ、戦闘に誘い込み、傷ついた個体の死体を回収する――そのはずだった。

死霊竜たちをけしかけ、竜たちを弱らせ、手駒とする。完璧な計画だ。


だが――。


あの幼女がすべてを狂わせた。


光の魔法……?

いや、あれは明らかに解呪だ。


アンデッドを一瞬で“還す”など、神聖魔法の領域――そんなものを使える竜など、存在していいはずがない!


「な、なんなんだ……あの幼女はっ!!」


私は全身を震わせ、逃走のための転移陣を展開しようとした――その瞬間。


――上空から、光の塊が降り注いだ。


視界が白に染まり、私の意識は、闇に飲まれた。

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