Quiet talk ヴァリアスの謎
※番外編です
〖ねえ、あなた〗
〖ん? どうした?〗
ヴァリアスを含む子竜たちが父竜の背に寄り添い眠る中、母竜は並んで飛びながら小さく声をかけた。
〖ヴァリアスのことなのだけど……あの子、いったい何者なのかしら?〗
〖……確かに、気になるな。
生まれたばかりだというのに“魔法”の知識を持っている。
火魔法ならいずれ我らも扱えるが……“空間魔法”を使う竜など、聞いたことがない〗
父竜は翼を大きく広げ、少し考え込むように続けた。
〖あれは人間が使う魔法だ。
我らが扱えるのは火、水、風、土、氷、雷がほとんど。
変異種ならば、光や闇、植物を操ることもあるし……死霊となった竜は毒魔法を振るうとも聞く。
だが、空間魔法を使う竜など――我の記憶にはない〗
〖あなたでも、そうなのね……〗
母竜は思わずため息を漏らす。
〖ああ。この世界が生まれた頃から生きてきたが、ヴァリアスのような存在は初めてだ〗
父竜の声音には、驚きと同時に、どこか誇らしさが混じっていた。
〖……まあ、なんにせよ。ヴァリアスは我らの息子だ。大切に見守っていこう〗
〖……そうね〗
母竜は微笑み、眠る子竜たちへと優しい視線を落とした。
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