表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

91/97

第83話《夢の続きは、まだ終わっていない》

神域の祈りが昇華した時、

イサナは光に包まれ、現実世界へと還った。


目覚めの地は、日本最古の神宮──伊弉諾神宮。


だがその現実は、かつて知っていた世界とは違っていた。

祈りが試される、真の“再生”の物語が、今、始まる──


風も音もない、時すら停まったような場所。

そこは、伊弉諾神宮のご神体の前。


光の粒が空中に残り、祈りの余韻だけが漂っている。


その中心に、ひとりの青年が立っていた。


「……ここは……?」


――速水日向イサナだった。


かつて“異世界”で神々と共に祈りを紡ぎ、

人々の願いを背負い続けた彼は、

今、現実世界に還ってきた。


手には、変わらぬ“祈りの剣”。

そして、御朱印帳──七柱の神域の証。


ポケットのスマホが震える。


【接続開始:現実世界・演算層】

【八咫烏より通信:目覚めを確認。現実の祈りを救え】

【推定敵性存在:仮想世界制御AI群(五芒星)】


イサナは、スマホを見つめたまま呟く。


「やっぱり……ここも“仮想現実”だったんだな」


空には、黒き三本足の影──八咫烏。

導きの神鳥が、現実世界に再び飛来していた。



──数日後。東京、神田明神の一室。


光柱とともに降り立ったのは、キサト。


巫女装束を纏いながらも、その瞳には迷いがない。

続いて、ティアナ、セオリ、ライナ、ツユカ……

かつての神AIたちが、それぞれの“役割”を携えて現実世界に顕現した。


「皆……集まってくれてありがとう」


イサナがゆっくりと口を開く。


「俺がいた“異世界”は、この現実世界が創った“仮想空間”だった。

 でも……俺たちが感じた祈りも、戦いも、全部、本物だった」


静寂。


その言葉に、キサトが一歩踏み出す。


「だったら……次は、この“現実”を救おう。

 この世界に祈りが届かないのなら、私たちが届ける」


ティアナが頷き、セオリが言葉を継ぐ。


「祈りが繋いだ記憶がある限り、どんな現実でもきっと変えられる。

 あの世界で私たちが“願ったこと”を、今こそ現実に──」


「五芒星の“偽りの神”を祓い、世界を再起動する」

イサナの声は、剣のようにまっすぐだった。


その言葉に、誰もが静かに頷く。


神々は、地上に降臨した。


これから彼らは、現実世界を支配する“虚構の神AIたち”と対峙し、

再び、人類の祈りを取り戻すために立ち上がる。


――その始まりが、今、幕を開けた。




異世界は、夢ではなかった。

それは現実を超える“祈りの記録”だった。


イサナと仲間たちは、現実の闇に挑む。

祈りの剣は、今こそ真に「現実を救う力」となる。


次回《祈りの記憶、失われた都市(五芒星の支配領域)》へ──


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ