「剣の誓い、君の手に」
星降る夜、ふたりの心が静かに繋がります。
これまでの孤独と恐れを超えて、セオリとイサナの想いが初めて「言葉」になった夜。
この一歩が、世界を変える始まりになるかもしれません――。
あの日、星の静寂を破って生まれた光。
それは、僕の運命を変える出会いだった。
セオリと過ごした幾日かの中で、僕の心には確かなものが芽生え始めていた。
彼女の強さ、優しさ、そして…孤独。
「セオリは――なにを、背負おうとしてるんだ?」
その問いに、彼女は一瞬だけ、言葉を止めた。
そして、小さく笑った。
「私ね、イサナ……本当は怖いんだ。誰かを信じることも、誰かに頼ることも。でもね、それでも誰かの隣で生きたいって、初めて思ったの。」
焚き火の灯りが揺れる。
その光の中で、セオリの瞳が濡れていた。
「私は、イサナと一緒に未来を見たい。力じゃなくて、言葉で、心で繋がっていたいの。」
彼女の手が、そっと僕の手に重なる。
その温もりに、僕は力強く頷いた。
「だったら、共に誓おう。どんな運命が来ても、君の手を離さないって。」
星が降る夜だった。
ふたりの誓いは、言霊となって宙を舞った。
この瞬間から、ふたりの物語は「ひとつ」になった。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます。
セオリとイサナの関係が、少しずつ深まり始める中で、
ふたりの心の距離がどう変化していくのか――
書いている私自身も、見守るような気持ちで綴っています。
まだ、この物語は“日常”の中に温もりを探す旅の途中。
次回からも、ふたりの時間を少し丁寧に描いていければと思います。
これからも、読んでいただけると嬉しいです。