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第17話 森を抜けて、風が運ぶもの

沈黙に包まれていた村を後にし、ふたりは再び旅を始めます。

祈りを胸に、ことだまを風に乗せて――

やさしい余韻と、次なる気配が迫るエピソードです。

朝。

村を包んでいた霧が、ゆっくりと晴れていく。

セオリとイサナは、焚き火の跡をそっと消して、村の人々に別れを告げる準備をしていた。


「ありがとう……あなたたちの声が、わたしたちの記憶を呼び戻してくれた」

白髪の老婆が、セオリに手を取って言った。

「ここには、もう“沈黙”は似合わないわ。どうか、その声を、世界へ」


セオリは、深く頭を下げた。

「……わたし、忘れません。この村で感じたことを」


イサナとセオリは、再び旅立つ。

今度は“声”を取り戻した村の祈りを背負って。


森を抜ける道は、先日よりも明るく見えた。

木々の間から光が差し込み、風がふたりの背中を押す。


「セオリ、昨日のうた……すごかったね」

イサナが振り返って言う。

「……あんなに人の心に届くって、すごいことだよ」


「……わたし、自分の声が怖かったの。ずっと……」

セオリはつぶやくように続けた。

「でも……あなたがいてくれたから。イサナが、信じてくれたから」


イサナは黙って、セオリの手を軽く握った。


ふたりは歩き続けた。

やがて、森の向こうに開けた地平線が見えてくる。


そのとき――

空から、光が舞った。


「……花びら?」

「いや、違う。あれ……言霊だ」


ひらひらと舞う小さな光の粒。

その一つが、セオリの手のひらに触れた瞬間――


「……来る」

セオリが、声にならない“気配”を感じ取った。


地平の先。

そこに、新たな“出会い”が待っている。


風が告げる。

次なる物語の始まりを――。


村での出来事は、ふたりの心に深く残るものになりました。

セオリは初めて“声”の意味を知り、イサナもまた誰かを信じる強さを育てていく。


そして、風が告げる新たな出会いの気配。

ふたりの旅路に、新たな光が差し込もうとしています。

――それは、次なるヒロインの“はじまり”でもあります


次回もどうぞお楽しみに!


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