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5話メイドのスケさん
二人は若いメイドにこのことを相談することにした。
「ちょっと聞いてくださいよスケさーん」
本名サキ・スケロウザ、略してスケさんである。
「もう、スケさんはやめてって言ってるでしょう」
スケさんは苦笑いした。
幼少期からシンが呼びはじめ、ミトリアまで真似してそう呼ぶようになったのだ。
スケさんは一々訂正こそするがもう諦めている。
そして実際相談するとこう笑った。
「まあ楽しそう!!わたしもご一緒いってもいいですか!!」
「いいわよー。みんなでいったら無敵よ!」
ミトリアはガッツポーズで歓迎する。
(なんか呑気じゃね?)
「大丈夫です?下手にいって盗賊とか魔物に殺されたりしません?」
シンは不安になった。
「なによ?あなたが鍛えてるし守ってくれるんでしょ?」
「それにわたしもいるので負けないわ」
二人はまったくそう思っていない。シンはちょっと呆れたがうれしくなった。