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28話ティファンの家
その日、ミトリアたちはティファンの家に呼ばれていた。最初こそ少しの違和感で済んだが進むたびに彼女たちはかなりピリピリした空気を感じている。
「ねえ、さっきからやたらと視線感じないかしら?」
ミトリアはとうとうをそれを口にした。
「さすがはミトリア嬢、警戒心も人1倍強いぜよ」
突如頭が風車のようになった少年がでてくる。
(なんだこいつ・・・)
シンは驚いたがここはミトリアの手前無表情に徹した。
一瞬彼は忘れたが前世で姉にやらされた「マジでララバイセイント学園」にいた攻略対象の一人だった。
(変な人ですね・・・)
だがサキは小声でシンに耳打ちする。
(なにいってんだこの人は・・・)
しかしここで神妙な顔になってしまう。
「おっと、失敬。拙者はティファンの兄カザーグでございます。以後お見知りおきを」
少年はミトリアが何者と問う前に答えた。
「こちらこそ初めまして、ミトリア・ライカントでございます」




