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26話ミトリアに服を買わせるのは大変
(しかし、あの方て随分と庶民的な衣装を好みますわ。むむむ、どうしましょう)
ミトリアの帰宅後、イーチェは眉をひそめた。
「はは、ははー」
そしてものすごい苦笑いする。
「お前のおかげで助かったよイーチェ。いいお得意さんができたよ」
父親がきて問う。
「いいえ、難義なお方ですわ」
「だが随分と嬉しそうじゃないか」
「まあ領主様の娘さんですし、ふふふ・・・」
イーチェが笑みを浮かべた。
「おいおい、随分悪い顔だぞ」
しかし父親はその顔をみていう。




